毎年、水戸市にある水戸芸術館で実施されている地域貢献ボランティアに参加しました。アーティストの日比野克彦さんがプロデュースしているプロジェクトで、朝顔の苗植え、栽培、種の収穫といったサイクルを通して、人と人、地域と地域をつないでいく活動です。全国で育てられた朝顔の苗を水戸で植え、育て、秋にはその種を全国へ・・・という展開で、今回は、苗植え・ロープ張り・ウッドデッキのペイントに取り組みました。
2015/5/9
計画・進捗
近年、継続して参加しているので、昨年度中に、水戸芸術館の方より今回のお話を頂いておりました。今年も、ボランティアへの意欲が高い生徒を中心に自主的な参加を促すことを計画し、4月中旬から告知と参加申込みに関する掲示物、配布物、申込み書等を作成しました。
ホームルームや面談時を利用して案内し、また、学校通信でも参加者を募ると、「先輩たちが活動していて、やってみたいと思っていました」「自分にもできそう」「楽しそうですね」といった反応がありました。
事前打合せ・事前学習
生徒たちには、申込み時に、プロジェクトの理念や当日の流れ、持ち物等を一緒に確認しました。初めてボランティアに参加する生徒もいたので、個別に不安なことがないかどうかの話をして、緊張を解しました。5月8日（金）、前日に水戸芸術館の方に、参加人数をお伝えし、申込みを完了させると共に、生徒の自主的な活動として経験を積ませるため、引率が付かない旨もお話させて頂きました。
当日の様子
5月9日（土）10:00に、水戸芸術館のデッキに集合し、活動がスタートしました。日比野さんのお話を聞きながら、朝顔の苗をプランターに植えたり、成長したツルを伸ばしていくためのロープを張ったり、また、芸術館の活動ということもあり、ウッドデッキはペンキでペイントして装飾を施しました。最初は、緊張もあったということでしたが、地域の皆さんと作業を進めていくうちに、いつの間にか交流の輪が広がっていったようです。
さらに、前年に参加していた先輩たちが合流し、先輩・後輩のつながりも拡大し、より楽しく作業を進められたようでした。このプロジェクトが、多くの方の協力のもとに成り立ち、受け継がれてきたことを身を持って実感したようです。
事後学習
5月11日（月）の放課後に、事後学習として、ワークシートの作成を行いました。「活動内で印象に残ったこと」や「意識したこと」、さらに、「活動を通して学んだことや気づいたこと」などを記入してもらい、自分自身の動きと共に振り返りをしてもらいました。「今回、初めてのボランティア参加なので、その場の空気が読めず、最初はおどおどしてしまいましたが、少し経つとその場にも慣れて、楽しく活動できました。
次回も参加したいです。」「共同作業の大切さ、他人に自分のやりたいことを伝えることの難しさを学びました」「学校とは違い、全て自分で決めて行動しなければならず、大変なこともありましたが、自主性を身につけることができました」といったボランティア活動そのものに対して、新たな発見や今後の成長と期待を感じさせてくれるような内容が目立ちました。また、「日比野さんの活動内容を聞いて、私たちが植えた朝顔から収穫した種が、また来年芽吹くことを想像すると、とても楽しみです」のように、大きなプロジェクトの一員として地域貢献ができたことに対する喜びの声を聞くこともできました。
所感・振り返り
「水戸」のシンボル的な存在である水戸芸術館でのボランティアは、多くの方々が参加されており、生徒たちの視野を広げ、地域の一員としての自覚を育むことができた貴重な取り組みとなりました。「自分たちのできることは何か？」「自分たちがやりたいことをどう伝えるか？」等、活動の中で的確に考えていくこと、そして、それを言動へ移すことの必要性や大切さを痛感したようでした。
この経験を踏まえ、今後は、秋に実施予定になっている種の収穫祭や芸術館主催のボランティア「高校生ウィーク」等で、さらに自主性を発揮した成長した姿が見られることを期待したいと思います。
実施校・参加者
私立第一学院高等学校 高萩校 （水戸キャンパス） 2・3年次
2年生男子1名、3年生男子1名、3年生女子2名、計4名