TBSでジョブシャドウ(東京都・高校生)

生徒も毎日観ているテレビ番組がどのように制作されているか、そしてテレビ局にはどのような方が働いていて、どのような仕事があるのかを知る機会となった。会社員といっても実際どのような仕事があるのか疑問に思う1年生が多い中、テレビ局においても対応していただいた広報、制作、営業と多くの部署があることがわかった。1年生は初めての職場観察であったがマスメディアという身近な業界でもあったので、裏側を見せていただくことによって大変興味も深まったようだ。

 

2015/6/8

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計画・進捗

自分たちが取材される側として、マスコミに関わる機会というのはなかなかあるものではない。今回は、パブリックビューイングを行うという話から、マスコミへの取材依頼をした結果、NHKとサンケイスポーツの取材が入ることとなった。絶好のお仕事見学にもなるという視点から、今回の計画が進んでいった。

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事前に、綿密な打ち合わせの上でのお仕事見学ではないが、その場での取材側が求めるリアクションなどを生徒が上手く反応してくれるか。試合の勝敗も、得点シーンもまったく予想がつかない。生徒の未知数の反応に期待し計画は着々と進んでいった。更に、心配だった点は、日曜日なのでどれだけの生徒が参加してくれるか。日々の生徒指導の成果に期待した。

事前打合せ・事前学習

5/12 ホームルームで希望のジョブシャドウを調査

5/18 アンケートの結果、マスコミ系の希望もあったのでTBSへ見学予約を入れた。

    当日の注意事項や見学ルートの説明を受けた。

5/19 TBSへ6/8の見学申込をFAX

5/20 生徒へ参加用紙配布

5/29 TBSへ参加生徒氏名FAX

6/2 事前学習でテレビ局の仕事の概要や当日したい質問をまとめた

当日の様子

6/8 生徒は12時半に集合し移動した。赤坂の駅を降りてからもTBS番組の宣伝広告が多く、実際テレビ局に入ることができることを楽しみにしながら移動した。広報の方2名がいらしてTBSの紹介ビデオを10分程度観た。TBSの歴史や番組が制作される流れを知り、いよいよテレビ局関係者しか入ることができない裏側へ移動した。

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廊下で芸能人と会うこともあるが決して口外しないようにと言われたが、楽屋の名前プレートを見て興奮している生徒もいた。ニュース番組の制作フロアに案内していただき、プロデューサーやタイムキーパーの仕事を見せていただいた。大規模な機材を目の前にして圧倒されていた。ニューススタジオ内に入れていただき天気予報を中継する仕組みやカメラの動きを見せていただいた。緊急なニュースもすぐに放送できるようにニュース番組のセットはいつも設置しているそうで、各番組の大きなセットをテレビで観る状態と同じく見学できた。最後に一番大きなスタジオを見せていただきどのような番組を制作しているか、ライトの数、掃除の方法等を丁寧に教えていただいた。1つの番組のセットを組み立てるには5時間はかかるそうで、スタジオの大きさ、たくさんの番組のセットの数、倉庫の広さを実際見学することができ、テレビ局の裏側まで感じることができた。





事後学習

6/9 事後学習実施。感想をワークシートに記入し、どのような印象を受けたのか、どのような仕事内容があったのかを整理していくことで一人ずつ発表した。


感想の中には「カメラが2000万もすることに驚いた」「番組セットが入るほどの大きなエレベータに驚いた」と規模の大きさに圧倒されているものが多かったが、細かな部分もしっかり見ているようだった。「テレビ局の仕事は縁の下の力持ちという印象を受けた」との感想もあり、華やかな業界のように感じるが、

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営業の方はデスクワークをしていたり、スタジオの裏ではプロデューサーが沢山の画面を見て細かな指示を出していたり、タイムキーパーは責任のある仕事を丁寧にしている姿からも、テレビ画面に映っている方以外にも沢山の方がお仕事をして支えていることが理解できたようだ。事前学習では「テレビ局で働く方はアナウンサー」という生徒もいたが、裏側を知ることでどの業界にも言えることだが、多くの方が支えていることを伝えることができたと感じる。最近はニュースを見る若者が減っていたり、活字離れとも聞くが、生徒もネットで情報を得ることが多いそうだ。そのような中で、ニュースが報道されるまでの流れを知り、タイムリーなニュースを映像で見る大切さも知ったようだ。1年生は初めてのジョブシャドウだったということもあり、「働く」という意味についても話した。「働く」とは「はたを楽にする」という意味もあったりすることを「縁の下の力持ち」という印象を受けたテレビ局の仕事を通じて感じてもらえたと思う。そして、自分自身は「制作部門に興味があった」「広報の方の普段の仕事を知りたくなった」と職種ごとに分けて考えることができるようになったことも成長だと感じる。

所感・振り返り

 入学して3ヶ月が経ち、周囲に対しても興味、関心を持つ余裕ができたこの時期に社会に目を向け身近なテレビ局を選択してジョブシャドウを実施した。会社員といっても多くの職種があることを知り、そして普段の生活では知ることができない裏側では多くの縁の下の力持ちとして日々お仕事されている方がいらっしゃることで1つの番組が完成し、社会が成り立っていることを学ぶことができたようだ。

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職種を知るという機会にもなったので、次回は興味のある職種という視点で実施しても良いかと感じた。リアルにお仕事見学ができた、本当に貴重な体験となったと思う。日々の生活指導を通じて生徒の成長を実感。このイベントに関わったすべての人に心から感謝である。

実施校・参加者

第一学院高等学校高萩校(四ッ谷キャンパス 1年生7名

男子5名 女子2名