面接試験を要する生徒への校内指導は行っているが、外部の方からの意見が欲しく、今回このような時間を設けた。緊張しながらも、講師の方の話を熱心に聞き、何かを学ぼうとする生徒の姿が多く見られた。事後学習では、お礼状の作成を通して自分に足りない面を振り返ることもでき、今後の面接練習の際に気をつけながら実施するようにという指導も行うことができた。
しごと講話：2014/8/27
計画・進捗
進学にあたり面接試験を要する生徒や1･2年生に人と接する際のマナーを習得してもらいたく、定期的にソーシャルスキル講座をキャンパス内で実施している。その一環として、外部の方による特別講座を開くことで、生徒たちにより新鮮な気持ちでソーシャルスキルについて考えてほしいと思い、今回のしごと講話を計画した。
事前打合せ ・ 事前学習
7月22日～8月28日の期間でソーシャルスキル講座を5回実施した。その中で、まず高校生としてのマナーということで、「時間や期限を守る」、「心のこもった挨拶をする」、「話の聞き方や姿勢に気をつける」、「正しい言葉遣いに気をつける」などのテーマで授業を行った。また、進学にあたり面接試験を要する生徒に対しては、これらの基本的なマナーが面接試験の際には最低限必要であること、そして採否に大きく関わる第一印象につながっているということを伝え、学習した。
当日の様子
8月27日（水）11時30分より、熊本YMCA学院 尾道一幸様を講師にお招きし、「面接試験の心がまえと正しい姿勢」についてしごと講話を行った。まず、面接試験は何を目的に行われるのかという問いをされる。「その人物がその大学や会社が求めている人材なのかを見極める試験」であると答えた生徒。尾道様自身の失敗談を中心にお話していただいた。生徒も共感できる内容であり、ここで少し緊張がほぐれたようだ。
面接試験の所作を学ぶ際には、「面接試験はいつから始まるでしょう」との質問がされ、生徒からは「待合室から」、「面接会場に入ったときから」という答えがあがったが、「家を出たときから」という尾道様の回答を聞き、非常に驚きの様子だった。そして、「面接試験の採否は最短どのくらいの時間で決まるでしょう」という質問に対しては、「1分ぐらい」、「5秒ぐらい」など様々な答えを出していたが、正解は「7秒」。この答えに一番驚いた様子の生徒たち。事前学習やソーシャルスキル講座で「第一印象で決まる」ことを学び、入室や退室の所作を練習していたが、その最初の所作で決定することを知り、いつも以上に気を引き締めなければいけないことを実感したようだ。
最後に、参加生徒全員でお辞儀の角度を体験。「最敬礼＝45度」がいかに深いお辞儀なのか、身を持って感じた様子であった。その後、代表者3名の模擬面接を実施。入室から質問1問、そして退室というミニ面接で、今まで練習してこなかったような質問に戸惑いながらも最後まで答えようと真剣な姿が印象的であった。
事後学習
しごと講話終了後、尾道様へのお礼の手紙を作成した。この時もソーシャルスキル講座で学習した、「感謝の気持ちをあらわす」ことに気をつけながら行った。生徒からは、「家を出るときから家に帰るまでが面接ということを初めて知った。気を抜かず面接試験に臨みたいと思った」、「本番だけでは到底難しい所作だと思うので、日常の生活でも姿勢やマナーに気をつけようと思った」などの声があった。
8月28日以降のソーシャルスキル講座や面接練習では、今回の講話で得たことを念頭におきながら練習に取り組むようになった。
所感 ・ 振り返り
今回、ソーシャルスキル講座や面接練習にて継続して事前学習を行ったが、まだ生徒の積極性に課題があることを感じた。挨拶などに関しても、外部の方や普段触れ合うことの少ない方に対してなかなか自分からできていないことを生徒たちも実感したようだった。やはり、普段の学校生活での生活態度や人と接する際のマナーについて、注意喚起し指導していく必要性があると深く感じた。
生徒の声
最短7秒で採否が決まることを知り、一つひとつを大切にしながら、相手に好印象を与えることのできる面接にしたいと改めて思いました。
協力先名・URL
熊本YMCA学院 専門学校
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校（熊本キャンパス） 1～3年次生
男子4名、女子10名