「世界がもし100人の村だったら」の池田香代子さんによる特別授業

「世界がもし100人の村だったら」の池田香代子さんにお越しいただき、「池田香代子が伝えたい想い~アウシュビッツから日本へ」と言うタイトルで、特別授業をしていただきました。授業の内容は、池田さんが翻訳に取り組んだ「夜と霧」と言う本を題材にしてアウシュビッツの強制収容所の話、そして彼女の叔父さんが戦争中に特攻隊だったことの話をしていただきました。そこから人の命の大切さと、平和の尊さを強く訴えられました。

 

2017/8/21


実施内容

<目的と進捗>
石川県の多くの学校では、夏休みである8月の登校日には、平和を考える映画を観たり、平和についての特別授業をすることが多いです。ぜひ金沢キャンパスでも、8月に平和を考える特別授業を持ちたいと希望していました。学校の職員の中に、ドイツ語翻訳家で作家でもある池田香代子さんと懇意にしている者がおり、彼女にお越しいただきたいと本人にお願いすると、快く承諾していただきました。


<事前学習>
事前学習として、夏休みの課題図書を2冊指定し、そのうち1冊を読んで、読書感想文を書いてくるように指導しました。2冊とも池田香代子さんが翻訳したり編著になって関係している本です。


<当日の様子>
8月21日(月)午後に池田香代子さんにお越しいただきました。特別授業では、最初に池田香代子さんご自身のプロフィールを紹介されました。ドイツ語翻訳家であること。そして「ソフィーの世界」の本を翻訳して出すと、ベストセラーになるぐらい多くの方々に読んでいただいたこと。また「世界がもし100人の村だったら」も再話として取り組み、多くの方々に読んでいただいたこと。さらにフランクル「夜と霧」の本の新翻訳にも取り組み、そこからアウシュビッツ強制収容所の話になりました。人の命がいかに大切であるかを話されました。その後に池田さんの叔父さんが戦争中に特攻隊であったことを話され、戦争がいかに愚かであり、悲しいものであるかを説明されました。平和の尊さと大切さを訴えていただきました。毎日新聞や北陸中日新聞の記者の方にも取材にお越しいただき、池田さんのお話にじっと耳を傾けていました。


<事後学習>
事後学習として、生徒たちにワークシートに意見や感想を書いてもらいました。


<ワークシートでの生徒たちの意見や感想>
・「あらためて命の尊さや生きていることの素晴らしさを、この授業で身に染みて感じました」(2年生女子)。
・「<夜と霧>と言う本の存在を、今まで知りませんでした。しかし池田先生が紹介した<夜と霧>の文章の一節に、非常に心が打たれました」(3年生男子)。 

池田香代子さんを囲んで記念写真。
池田香代子さんを囲んで記念写真。
池田香代子さんの特別授業の様子。
池田香代子さんの特別授業の様子。
池田香代子さんの特別授業の様子。
池田香代子さんの特別授業の様子。

生徒たちの様子。新聞記者の方も取材で聴きに来られています。
生徒たちの様子。新聞記者の方も取材で聴きに来られています。
授業の後は、希望者にサイン会&写真撮影会。
授業の後は、希望者にサイン会&写真撮影会。
ベストセラーの書籍「世界がもし100人の村だったら」。
ベストセラーの書籍「世界がもし100人の村だったら」。

授業の題材である書籍「夜と霧」。
授業の題材である書籍「夜と霧」。
翌日の北陸中日新聞朝刊で授業を紹介していただきました。
翌日の北陸中日新聞朝刊で授業を紹介していただきました。

所感

すごく内容の濃い特別授業となりました。アウシュビッツの強制収容所での体験を題材にした「夜と霧」の本の話、また自分の叔父さんが特攻隊員だった話、一つひとつの話が胸に迫るものがあり、後でたくさんの生徒たちから「良かった」「心に刺さった」と言ってくれました。またある生徒は、「小学生の頃から、平和を学ぼうみたいな授業があったり、映画を観たりしていたけど、全然つまらなくて感動もしなかった。でも、今回のはさすがに感動した」と言ってくれました。これからも、生徒たちに感動できるものを提供していきたいです。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 金沢キャンパス2・3年生

男子16名、女子15名