京都市市民防災センター見学(京都府・高校生)

京都市市民防災センターを見学に行きました。普段の生活の中で、こんなことは起きないだろうし安全だと信じきることは危険である、ということ、いざというときの対処法や、災害を最小限に食い止める手段も、この体験を通してたくさん学ぶことができました。

 

2015/2/18


実施内容

京都校の生徒を連れて京都市市民防災センターを見学に行きました。この施設では災害時に不可欠な防災の知識や行動を、実際に体験して学ぶことができます。また、常日頃からの防災の意識付けや行動力をつけることも目的としています。近畿では阪神大震災がありましたが、今の高校生はこの災害を経験していません。大きな災害が起こったときに慌てずに適切な行動ができるよう、生徒の皆に防災を学んでもらいたいと思い、センターに見学をお願いしました。京都校からは17名の生徒が見学に参加しました。この施設では話を聞くだけではなく、実際に災害を体験することができます。

 まず一番最初に体験させていただいたのは、強風体験です。風速最大32メートルの暴風を体験することができます。これは、何かにつかまっていないと立っていることもできないくらいの強風です。体験した生徒は、こんな強風は生まれて初めて体験したと言っていました。実際にこのような暴風が発生した場合、建物の中にすぐに非難し、家では雨戸を閉めること、もしくは内側から窓にガムテープをバツに貼るとガラスが割れにくくなることも学びました。

 次は地震体験です。1995年に阪神大震災が発生しましたが、そのときと同じ震度7の地震を体験することができます。私も生徒と小さなリビングルームで、実際に揺れを体験しましたが、すさまじい揺れでテーブルの下に隠れて足にしがみついているのがやっとでした。事前にどのように行動するべきかを知らされてからの体験でしたが、いきなり日常生活で大規模の地震が発生したら、同じように行動できるのかとも思いました。この体験を忘れずに、いつでもすぐに行動できるようにしておきたいです。

 次に小さなシアターで京都の歴史上に起こった大災害の歴史を学びました。過去には都が火災、台風による災害で大きな被害を何度も被った歴史があるのだと初めて知りました。フロア2階ではホテルなどに宿泊時、火災になったときの避難の仕方を学びました。センターの担当者の方に、普段我々がホテルなどの宿泊施設に泊まったときに、最初に避難経路を確認しているかと問われると、災害なんて起こらないと思っている自分に気付きました。ほとんどの人はそのようなことが起きないと思って、十分な避難経路の確認をしないため、いざというときは慌ててパニックになってしまうと聞きます。やはり常日頃から、そういうことが起きるかもしれないという意識が重要だと思いました。実際に煙が充満している通路を非常灯を手掛かりに進む体験もしましたが、思っている以上に視界が悪く、前もって脱出経路が頭の中に入っているのとでは雲泥の差があると感じました。

 続いて、消火器の使い方を学びました。一般に大きく分けて3種類の消火器が使われていて、それぞれの特徴を教えていただき、使用する訓練を受けました。消火器を使用したことがある人は少ないため、いざというときの使い方が分からないというような話もよく聞きます。少し重たいのですが、生徒達は使う手順を学んで、モニターに映る炎をうまく消化していました。

 最後に体験したのが、都市型災害についてです。河川の氾濫や大雨で地下に水が流れ込れ込んだ場合の映像を見せていただきました。とにかく警報が出たらすぐに行動することが重要です。少しくらい水が流れ込んできても大丈夫だろうという意識が、最悪の結果につながることも覚えておかなくてはなりません。

 以上、この一日で本当に多くのことを学びました。いつ、どこで、どのような災害に見舞われるかなど誰にも分かりません。全ての体験を通して感じたことは、一人ひとりの防災の意識をどれだけ高めることができるのかです。こんなことは起こらないだろう、安全だろうと思わずに、常日頃から防災に関しての意識や対策をしておくことが一番大切だということを学びました。私自身も振り返ると反省しなくてはいけない点がたくさんありました。生徒達も一人ひとり色んなことを感じてくれたと思います。この日に学んだことを校舎でも活かし、いざというときは迅速に対応できるように学校側の安全管理を改める良い機会にもなりました。今後もこのような機会を利用して、普段の意識を改め、できる防災対策から始めて行こうと思います。

防災センター見学①
防災センター見学①
防災センター見学②
防災センター見学②
防災センター見学③
防災センター見学③

防災センター見学➃
防災センター見学➃
防災センター見学➄
防災センター見学➄
防災センター見学⑥
防災センター見学⑥

防災センター見学⑦
防災センター見学⑦
防災センター見学⑧
防災センター見学⑧

所感

防災と聞いて、どんなことを心掛けていますかと聞いてみても、特に何もしていませんという声が返ってくることが多いと思います。普段の生活の中で、こんなことは起きないだろうし安全だと信じきることは危険である、ということを防災センターの見学を通して学ぶことができました。いざというときの対処法や、災害を最小限に食い止める手段も、この体験を通してたくさん学ぶことができました。後は生徒たち一人ひとりが防災に関する意識を改めて、行動して行ってくれたらと思います。今度は京都校の全メンバーを連れて防災センターを訪れたいと考えています。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 京都キャンパス 全学年

男子11名、女子6名