お菓子が手元に届くまで(東京都・高校生)

森永製菓とのコラボ企画を実施しているが参加している生徒がまだ多くないことから、森永製菓のお菓子が私たちの手元に届くまでの流れ、そこで働く人たちの役割や、社会的役割を知り、広めようということで、このしごと講話の企画が進行した。森永製菓の担当者には、これまでのしごと講話におけるワークシートなどを見ていただき、内容を練っていただいた。身近なお菓子も、様々な人の関わりの中で製品化されて、私たちの手元に届き、様々な思いが凝縮されてできていることを知るいい機会となった。

 

2015/5/27

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計画・進捗

希望生徒が参加し、森永製菓とのコラボレーション企画を行っている。生徒たちにとっては、とても身近なお菓子メーカーではあるが、実際にそこで行われているお仕事の多くは、知らないことが多いというのが現実である。そんなことから、実際に、

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我々の手元にお菓子が届くまでには、どんなことが行われ、どんなお仕事の積み重ねにより、流通されているかを知るいい機会になればということで、森永製菓の広報担当に連絡を取り、今回のしごと講話の実施につながった。

「たかがお菓子、されどお菓子」一つのお菓子にも、その企画・製造に関わった様々な人たちの想いが、凝縮されていること、また、日本における流通システムの一端を知る機会となればと考えた。

事前打合せ・事前学習

森永のお菓子いくつ知ってる?
森永のお菓子いくつ知ってる?

過去に実施したしごと講話のワークシートを担当の方にお渡しする。その上で、次のようなお願いをさせていただいた。

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・企業の紹介ではなく、まずはお話される方の学生時代、そして、森永に就職するに至る経緯や、仕事への想いを語って欲しい。

・単純に、流通のことを知りたいわけではなく、それに関わる人と人とのつながりや、想いについても語ってもらいたい。

・生徒の視点からの製品への質問や提案を受け付けて欲しい。

生徒の事前学習

・森永製菓の製品で、知っているものを上げてもらう。→ワークシートへ記入

・お菓子が手元に届くまでには、どんな過程を経ているか考えてもらう。


当日の様子

当日は、約20名の1、2年生が参加。講師に広報担当の女性を迎え、和やかに授業はスタートした。最初に、森永製菓でどのような仕事をしているかということを、生徒に質問していただいた。ワークシートを見て回ると、やはり、多くの生徒が「商品開発」とか、「広報担当」と記述をしていた。案外、このあたりのことについては、興味があるのだということを、生徒の記述からも感じることができた。

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そこから、広報担当であることや、森永製菓入社にいたるまでの学生生活や、就職の話があった。そして、私たちの生活が多くの仕事に支えられていることや森永製菓のお菓子が、手元に届くまでにも多くの仕事に支えられていることを説明していただいた。こうしたお話を通じて、講師の方に自分なりのお仕事とはを、ひと言で表現していただいた。そのフレーズが「仕事とは、知らない誰かを幸せにすること。」という本当にシンプルなフレーズ。このフレーズが、生徒たちの記憶にも鮮明に残った様子だった(ワークシートにも、ほとんどの生徒が書いていた)。そして、ラストメッセージとして次のことをお話いただいた。「無限の可能性がある! 自分を大切に、たくさんのことに関心をもって将来の道を決めよう。」大きな拍手が起こり、この後の、生徒からの質問もなかなかなものだった。

授業風景
授業風景
授業風景
授業風景
授業風景
授業風景
授業風景
授業風景

事後学習

生徒ワークシート
生徒ワークシート

生徒からの質問

・市場調査は、どんな形で行われているのですか。→街頭やお店でのインタビューやアンケート方式。これに対して生徒からは、パソコンやスマホを利用しては?(今後はそのような形が増える)

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・ウイダー in ゼリーのパッケージが変わって、何か、新しいものになってしまったのではないかと思ったが、何が変わったんですか。→実は、パッケージリニューアルが失敗したケースですというお話。多くのお客さんから、こうした声があり、パッケージの見直しをしているとのこと。(案外、子供たちの方が色々な疑問を持っていることを感じた)

*このあと提出した森永製菓へのアンケートには、数多くの提案が記載されていて驚いた。


ワークシートへの感想記入

・知らない誰かを幸せにするということは、とてもすごいことだと思いました。私も、そんな仕事がしたいです。

・買い手のことを想像しながら、わくわく仕事ができるというのは素晴らしいことだと思いました。

・一つのものを作り出すのに、多くの人の知恵や想いが詰まっていることを知った。

・わかりやすい説明だった。

所感・振り返り

まだまだ若い、広報担当者の女性に、我々教師も教わることができたしごと講話だった。

日々、私たち自身は、直接相手の笑顔に接しているが、仕事によっては相手の笑顔に接する機会すらないものも多い。場合によっては、クレームにさらされることのみかもしれない。お話いただいた広報担当の方がおっしゃった「知らない誰かを幸せに・・・」は、とても大切な視点だと思う。

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また、こうした仕事をしている人だからこそ、生徒に伝えることができた、大切なひと言だと私自身も感じた。

教師の視点からは生まれない大切なものの見方、考え方。こうしたことが、生徒に伝えられるからこそ、しごと講話は面白い。これからも、我々では伝えられないことを、多くの方に語ってもらえたらと思う、素晴らしいしごと講話だった。

協力者・生徒の声

協力者の声

顧客としての皆さんの声に感謝。皆さんからいただいた貴重なご意見は、今後できるだけ製品づくりに反映させていただきます。本当にありがとうございました。


生徒の声

一つの製品をつくり上げるのに、多くの人の想いが込められていることを知った。逆に、消費者として、様々な意見を発信することも大切だとわかった。


協力先名

森永製菓株式会社

実施校・参加者

私立第一学院高等学校高萩校(四ッ谷キャンパス)1、2年生

男子16名 女子4名