県民百貨店~デパートの裏側を見よう!~(熊本県・高校生)

「地域探究」の授業から引き続き、一緒のメンバーで活動することにした。学校周辺の経済状況や熊本のニュースなども切り口にすることで、地域貢献も考えての活動となった。チームワークもよく、役割分担をしながら活動する様子が見られた。

 

職場観察実施日:2014/11/28

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計画・進捗

地域探求の活動にて、キャンパスに隣接している交通センター内の「センタープラザ」についてインタビュー活動を実施した。そのセンタープラザの隣にある「県民百貨店」に着目する生徒がいたため、今回職場見学でお願いした。また、都市計画に伴い、来年2月末日で閉店が決まったことも熊本ではトップニュースのため、興味が湧いた生徒もいたようだ。今回は、それらの背景をもとにした職場見学を行うこと、そして、生徒があまり足を踏み入れたことのない百貨店の裏側を見させてもらうことにした。

事前打合せ・事前学習

11月17日 事前打合せを行った。生徒の様子や見学させていただける部署等のご紹介をしていただき、次週行う事前学習に向けた話ができた。

11月26日 事前学習を行った。まずは、「自己紹介シート」にて自分の性格を相手に伝える必要性を確認し、見学にいく「県民百貨店」について下調べを行った。

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WEBサイトを見て、百貨店内の職種について調べると、初めて知る職種や部署があることに気づいた様子だった。そして、それらを踏まえて、見学時に聞きたい質問リストを1人3~5個考えた。最後に、毎回の事前学習で必ず行っている「訪問するにあたってのマナー」についてみんなで確認を行った。

当日の様子

11月28日 今回は百貨店の裏側等を含めていろいろな部署を見学させてもらった。初めに見た「インフォメーション」では、館内のことだけではなく、近隣情報もお伝えすることが多いこと、館内のことについても季節によって情報が変化するため、日々様々な情報収集が必要であることに生徒は驚きの様子を見せていた。

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次に見学させてもらった「電話交換室」。ここは一般のお客様は絶対に見ることのできない部署で、お客様へのお問い合わせ対応や取引先との電話取次ぎをされていた。声だけの対応となるため「笑声(えごえ)」の必要性、声の表情を大切にしているとの話があり、それらのスキルを身に付けるためには「先輩等の真似をすることが仕事の上達の一番の方法です!」という言葉に、生徒たちも感銘を受けた様子であった。

その他にも、ギフトサロンや美術画廊、催事場を見学させていただき、商品を売るためにお客様を呼ぶ仕事(販売促進・営業計画部、物流など)の部署の紹介もあり、初めて聞く単語に驚きの連続の様子。様々な部署を見学させていただいたが、仕事をする上で大切な共通していることは、「お客様の信頼を得る」ために必要な「コミュニケーション能力」、「思いやりの声かけ」、「気遣い」ということをお話してくださり、また、2月末日で閉店となることについて尋ねると、「熊本市においても約900人の雇用が一気になくなるということは今までなかったことであり、最大の経済状況の悪化です」、「しかし、あと3ヶ月しかないので、熊本のみなさんの思い出の一つとなっていきたいと思います」と話してくださり、長年勤めてこられた「県民百貨店」への愛情を深々と感じた様子の生徒たちであった。

事後学習

11月28日 キャンパスへ戻った後すぐに、感想・気づきをワークシートにまとめ、お礼状を作成した。仕事をする上で大切なことなどを話してくださったのが生徒には響いたようで、それぞれそのことについて思いをまとめる様子が見られた。その後、各自今回の見学にて気づいた点などを新聞にまとめた。

所感・振り返り

今回は事前学習から事後学習まで、参加者全員ですべての活動を実施できたのはよかったので今後も続けていきたい。事前学習では顔合わせを行い、自分たちでリーダー決めをし、下調べの際には教えあう様子も見られた。当日の活動において、考えていた質問をなかなか切り出せない生徒が多かったため、普段の学習にてロールプレイングで練習する活動もやってみたいと思う。

協力先名

県民百貨店

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(熊本キャンパス) 1・2年次生

男子2名、女子4名