しごと講話(神奈川県・高校生)

今回のしごと講話では、国際ボランティアセンターのスタッフの方に来ていただき、アフガニスタンを中心に世界の現状をお伝え頂きました。

 

しごと講話:2014/10/17

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計画・進捗

職員の友人でもある、今回のしごと講話の講師の方から、世界についてお話を頂くことになりました。自分たちが、日本で恵まれた環境で生活する一方で、勉強する環境さえままならない環境で生活する子どもや、女性の生活を聞くことで、世界について生徒たちに考えて欲しいと思いました。また、今回の講師である加藤さんの学生時代から今の職業を選択するきっかけをお話いただくことで夢は叶うんだということも教えていただきました。

事前打合せ ・ 事前学習

10月7日

「世界の宗教と人々の暮らし」というテーマで、次週に控えたしごと講話に向けて、「世界」について予習をしました。どの宗教はどんな暮らしをしているのだろう、どこの国ではどの宗教が多いのだろう、ということを学びました。

当日の様子

10月14日

まずは、いくつかのグループに分かれてゲームをしました。グループの中で、勝った人は別のグループへ行き、またそこでゲームをしていくということを何度か繰り返しました。このゲームで、一番重要なルールが、「言葉を発さないこと」。それをしっかりと守った生徒たちは、沈黙の中で黙々とゲームをしていました。何度かこれを繰り返したのち、しごと講話の講師の方が言いました。「何かがおかしくなかった?」と投げかけたのです。実は、各グループに初めに配られていたルールは、それぞれ違うルールだったのです。

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その為、他のグループから移住してきた人は、もともといた自分のグループとは違う、いわば知らないルールでゲームが無言で進められていたのです。このゲームで分かったことは、「自分のルールが当たり前」と思うことは、通用しないこともある、ということです。それは、多くの宗教が集るアフガニスタンでは、まさにそうなのだそう。身をもってそれを体験した生徒たちは、「何だ~」「そういうことか!」「なるほど!」と、口々にしていました。また、私たちの生活では当たり前にできるけど、もしくは当たり前に有るけど、世界では水道も電気も机も校舎も当たり前に存在しているわけではないということを写真を使ってレクチャーして頂きました。

次に、アフガニスタンの子どもたちへの奨学金の配当を考えるゲームをしました。4人いる子どもに、どのように10万円を配るか?ということで、それぞれの家族の収入や兄弟の数で割合を考えました。その上で、「じゃあそれって平等かな?」という話をしてもらいました。金額が違うのだから平等ではないけれど、それぞれの家族の収入によって変えることは「公平」なのではないかということを考えました。

最後には、なぜ今の職業を選んだのかを教えて頂きました。それは、大学時代に行っていたボランティアと、そこで出会った小さな女の子がきっかけとなったそうです。やろうと思ったことや夢は気持ち次第で叶うということも生徒たちは感じたようです。

講師の加藤さん
講師の加藤さん
カードゲーム
カードゲーム

多くの生徒が参加しました
多くの生徒が参加しました
アフガニスタンの女性の被りもの
アフガニスタンの女性の被りもの

お金の配当を考え中
お金の配当を考え中

事後学習

10月14日

それぞれ何を感じたかをワークシートに書きました。

・はじめのゲームは、他の人とかみ合わなくてイライラした。最後にカラクリが分かって、これが異文化なのかと分かった。

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・平等と公平って難しい。本当は、その子の性格とか勉強に対するやる気とかで判断できたらいいのに。

・外で勉強とかテストを受けていることに驚いた。

・自分たちはこんな恵まれた世界で、自分だけ幸せになっていいのかと思った。自分は何の力もなくても、やれることをやりたい。

・最後の女の子との出会いが感動した。人の人生は出会いで変わるんだ。

 

などの意見が書かれていました。それぞれ心に響いたポイントも感じ方もちがうのだなと私たちも学ぶことができました。

所感 ・ 振り返り

後期は、「世界」をテーマに授業やしごと講話を行っています。生徒たちはこの大きなテーマにしっかりと向き合い、感じ、時に自分の力の小ささに嘆いたりもしています。しかし、世界を見ること、色々な人に触れること、このことが生徒の将来の進路選択に繋がっていくのだと毎回ワークシートを見るたびに感じています。

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今回のように、国際ボランティアセンターの方との出会いで、ボランティアをしようという人がでてきたり、英語を頑張ろうという人もいたり、食べ物を粗末にしないようにしようと決意する人がいたり・・・いろいろな形で生徒たちの生活、人生に刺激を与えていただきました。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(横浜キャンパス)

男子22名、女子18名