パブリックビューイングでお仕事見学(東京都・高校生)

本校の卒業生である3名の選手が、サッカーワールドカップブラジル大会の日本代表に選ばれました。このような機会はなかなかないことから、希望者を募り校舎でパブリックビューイング゙をやることとなった。先輩の活躍を見て、生徒も触発されることを期待。さらに、取材交渉による「マスコミ」のお仕事を知る機会にもなるということで、パブリックビューイングをしながらマスコミのお仕事見学を実施した。型にはまった、お仕事見学ではない良い機会ともなった。

 

職場観察実施日:2014/6/15

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計画・進捗

テレビの中で日々流されるニュースは、いったいどのように作られているのか。目にする画面内は分かっても、その作りを知っている者は、殆んどいない。実際四ッ谷キャンパスでは、過去にテレビ局を見学訪問を行ったことはあるが、自分たちが取材される側となることは、皆が初めてである。

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今回はパブリックビューイングを行うことで、マスコミへの取材依頼をした結果、NHKとサンケイスポーツの取材を受けることと成り、またと無いお仕事見学にもなるという点から、計画を進めた。事前に、綿密な打ち合わせを経てのお仕事見学ではないが、その場で取材側が求めるアクションに生徒が上手く反応してくれるか、試合の勝敗を含め筋書きが無い中、生徒の反応に期待して計画は進んでいった。更に日曜日であり、どれだけの生徒が参加してくれるか、日々の生徒指導の成果に期待した。

事前打合せ ・ 事前学習

6/9 時間が限られた中、生徒と保護者への告知でスタート。集客活動はフットサルサークルの部員を中心に、声を掛け合い募っていく。事前の学習として、テレビ取材では、どのような仕事が必要なのかをピックアップする。

6/10~ 応援グッズなどの準備・発注を実施。又、地域への告知も開始。生徒が日ごろお世話になっている、お仕事見学先やボランティア受入れ先、商店などへパブリックビューイングの案内持参などを行う。

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6/13 NHK撮影班の方との打ち合わせ。(生徒へのインタビュー、観戦の様子撮影、試合後のニュースにおける生中継など)。

6/15 試合開始前に、スケジュールの詳細などを放送担当者から教えていただき、取材対象予定の生徒と打ち合わせや、生中継時の注意事項や反応の仕方など丁寧に説明を頂く。

当日の様子

6月15日、ワールドカップブラジル大会日本代表の初戦・コートジボアール戦。生徒は9時30分に集合。用意した応援グッズを手にすることで、少しずつ盛り上がっていく生徒たち。事前の心配をよそに、約30名ほどの生徒が集まる。又、保護者、地域の方、学校関係者を合わせて50人を超える集客となる。10時、試合開始のホイッスル。大きな拍手が自然に沸き起こります。

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取材を受ける生徒の表情も緊張の中、真剣そのもの。集まった人たちが、日本の勝利を信じ一つになり、それが報道という一つの形として、全国に放映される。なかなか体験できない場に参加した生徒は、幸運の中でテレビモニターに向かっていました。取材スタッフの方々は、試合の進行に注意を払いながらも、プロとして、的確なタイミングで撮影。カメラが映し出すその映像は絵になり、さすがにプロの仕事と納得します。前半、本田選手が先制ゴールを決めた際には、普段の教室がスタジアムと化したかのような大歓声と拍手。友達であろうがなかろうが、各自が近くの生徒とハイタッチなどを繰り返し一体化。後半、日本は立て続けに失点され逆転を許したときは、悲鳴のような声と落胆のため息。しかし直ぐに気を取り直して「ニッポン」コールを送り、応援を繰り返しました。そして迎えた試合終了のホイッスル。結果は残念なものでしたが、温かい拍手に包まれた教室には、満足げな表情の生徒たちの姿がそこにはありました。そして、生中継の本番、お昼のニュース番組が始まります。スタッフさんのカウントダウンにて、女性アナウンサーの第一声で、先ずは大きな拍手。そして、生徒へのインタビュー。一人ひとりがそれぞれの役割を果たし、充実した貴重な経験をすることができた一日となりました。

事後学習

放送終了後、余韻を残しながら女性アナウンサーと写真を撮ったりする生徒や、珍しそうに放送機材を覗き込む生徒が多く見られました。そんな生徒たちに、NHKの関係者の方は、とても丁寧に対応してくれていたのが印象的でした。

別途、参加生徒に個別に話を聞き、振り返りを実施。そこでの生徒のコメント。

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・試合観戦だけでなく、マスコミの取材が入ったことで、とても良い経験になりました。一つの番組を創り上げるのにも、大変多くの方が関わっていることに驚きました。・まさか自分が取材されるなんて、思っていなかったし、上手くしゃべれるのか心配だったが、取材される方の問いかけ方がとても丁寧で、答えやすかったと思います。さすがプロだなと思いました。・正直最初は、あまり気が進まなかったけど、試合が盛り上がるにつれて、周りの雰囲気に同化していった感じです。さらに、自分たちの近くにもカメラがあったことが、雰囲気を盛り上げたのではないかと思いました。

・将来は、芸能に関わる仕事に就きたいと思っているので、サッカーを応援しながら、まさかマスコミの取材を受けるなんて思っていなかったから、すごく良い経験になりました。写真や映像を見ると、すごくイキイキとした笑顔が映っていて、やはりプロの人たちは凄いなと思いました。

・女性アナウンサーの方の、余裕のあるしゃべりや、立ち居振る舞いはとても勉強になった。

・試合の進行に注意を払いながらも、生徒の様子をカメラに収めるカメラマンさんのプロ根性に感動。

所感 ・ 振り返り

様々な人の協力によりマスコミの取材が入り、素晴らしいものになったと思います。驚くべきは、やはり生徒の力です。休日にたくさんの生徒が集まってくれたことはもちろん、参加者を募ったり、マスコミの求めに素直に応じる姿勢、一生懸命の応援など様々な点で生徒の協力が大きな力となり、この一つのイベントを成立させることができたと思います。

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パブリックビューイングだけでも生徒の成長につながる良い機会であったと判断しますが、マスコミの取材が入ったことで、とても成果の多い取り組みとなった。これまでの見る側であった状況が、自分たちがニュースソースとなり、リアルにお仕事見学ができきた貴重な体験でした。日々の生活指導で培われた生徒の成長を実感。このイベントに関わったすべての人に心から感謝いたします。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(四ツ谷キャンパス) 1~3年次生

男子16名 女子13名