★動画あり★社会の第一線で活躍する外部講師に学ぶ『しごと講話』(将来設計学習)を開催(兵庫県・高校生)

2014年1月17日(金)2校時・3校時(10時10分~12時)まで、第一学院高等学校 養父校 第1教室にて、『しごと講話』(将来設計学習Ⅲ)を開催しました。本校通学コース在籍の3年次生を対象に、社会で必要とされる人物像として、当該分野の第一線で活躍される外部講師をお招きし、貴重なお話を伺う機会となりました。当日は、報道機関(『日本海新聞』)の取材が入り、後日、新聞紙上でも大きく取り上げられました。

 

しごと講話:2014/1/17

記事を掲載




計画・進捗

長期不況の続く日本社会において、昨今の就職難は深刻な状況にあります。第一学院高等学校 養父本校通学コースで3年次生を担当する教職員は、このような社会状況を鑑み、『しごと講話』を企画しました。今回は、「社会で活躍できる人材とはどのような人物であるのか」という具体像を、社会の第一線で活躍している外部講師の方にお話いただきました。卒業を目前に控えた生徒たちが自信と意欲を得ることで、高等学校卒業後のステップへと羽ばたけるように、本校の教育プログラムとして独自性のある指導の場としました。

事前打合せ ・ 事前学習

養父本校通学コースで3年次生を担当する教職員は、「本校卒業後に生徒の心に何を残せるのか」をテーマに、お越し頂く講師の方を探しました。その結果、但馬地域で活躍している素晴らしい方と出会い、当日に向けての事前打合わせが綿密に行われました。

『しごと講話』開催は、但馬の地域情報を発信するウェブサイト『但馬情報特急』でも大きく取り上げられました。以下、講師2名の略歴をご紹介させて頂きます。

 

続きを読む

【講師略歴①】

成田 毅(なりた つよし) 先生・全但バス株式会社 本社総務企画部 次長・昭和39年生まれ・昭和58年3月兵庫県立豊岡高等学校 卒業・昭和58年4月神鍋高原カントリークラブ(全但バス株式会社子会社)入社・平成13年4月副支配人就任・平成20年5月総支配人 就任・平成20年12月 全但バス株式会社 本社異動(総務課長)・平成23年から現職・現在、豊岡市 青少年補導委員・兵庫県教育委員会 但馬地域教育推進協議会 会長(平成23年度)・豊岡市立 三方小学校PTA会長(平成17年度・平成18年度)・旧日高町 青年団長(昭和63年度・平成元年度)

 

【講師略歴②】

岡本 剛二(おかもと こうじ) 先生・KOJI OKAMOTO DESIGN OFFICE代表・元(株)アバハウスインターナショナル「5351POUR LES HOMMES」チーフデザイナー・昭和53年生まれ・平成9年 3月 兵庫県立浜坂高等学校卒業・平成9年4月マロニエファッションデザイン専門学校オートクチュール学科 進学※在学中にニューヨーク州立ファッション工科大学にて研修修了。学内トワリスト展グランプリ&特別賞受賞。・平成12年 3月マロニエファッションデザイン専門学校オートクチュール学科 卒業 首席で卒業し、大阪府知事(太田房代知事より)表彰を受賞する。・平成12年 4月(株)アバハウスインターナショナル入社・平成20年2008-09AWシーズンより「5351POUR LES HOMMES」チーフデザイナー就任同年より雑誌『メンズノンノ』『Switch』『ハイファッション』をはじめ数多くの媒体に就任記事が掲載される等、多数のメディアで紹介される。・平成24年7月(株)アバハウスインターナショナル退職・平成24年8月KOJI OKAMOTO DESIGN OFFICE設立

当日の様子

演題①:「社会でお役に立てる人材とは」(2校時10時10分~実施)

<授業内容概略>

「社会で活躍できる人材とは挨拶ができる人である」とは、成田氏の信条である。「すべては挨拶にはじまり挨拶に終わる」ということも、成田氏がその人生で実践してきた。実は、このことは簡単なようで、社会で活躍する人材へと飛躍するために最も重要なことの一つなのである。

続きを読む

高校卒でカントリークラブに入社、玉拾いにはじまり、草刈りに終わる苦難の日々が2年続いた。そのような中にあっても、成田氏の元気一杯の挨拶、元気な声は、やがて周囲の人々の心を捉え、成田氏の努力を認める人が現れた。副支配人・総支配人を経て、やがて本社総務企画部次長として、会社の中核として、会社全体の指揮をとる人材へ、まさに「社会で活躍する人材」へと飛躍していったのである。

成田氏の講話は、若者たちの将来にとって重要な言葉を残した。当授業では、生徒向けに作成したオリジナルワークシートを提出させた。

 

演題②:「自分の夢とUターンへの思い」(3校時11時10分~実施)

<授業内容概略>

岡本氏は、中学生から高校生にかけての多感な時期を、内気で内向的な青年として過ごしていた。そのような彼に転機が訪れたのは、ファッション・ブランドとの出会いであった。ファッションという鎧を身にまとい、ペルソナを被りながらも、同じ趣味を通じた人とのつながりを拡大する端緒となったのである。その後の彼がファッションの世界へとのめり込んでいくきっかけとなった出来事であった。

高校時代の後半に将来への夢・目標が明確に定まった。日本の有名ファッションブランド企業(株)アバハウスインターナショナルに入社して「5351POUR LES HOMMES」のデザイナーになること、そのことだけを夢見ながら、大阪の専門学校に進学し、下宿生活がはじまった。専門学校を卒業後、高校生の頃から恋焦がれ、夢見て、追いかけ続けてきた(株)アバハウスインターナショナルに入社。コピー取りなど下積み生活からはじまって、遂には夢だった「5351POUR LES HOMMES」チーフデザイナーに就任。東京コレクションに参加するなど、日本のファッションシーンの最先端で活躍を続けた後、惜しまれながら引退し、故郷へのUターンを決意した。

平成24年、「KOJI OKAMOTO DESIGN OFFICE」を生まれ故郷の新温泉町に設立。オリジナルファッションブランド「KOJI OKAMOTO BLACK LINE」をスタートし、地方・地域からデザインを発信すべく、生まれ故郷を拠点として、ファッションのみならず様々なデザインを手がけながら、発信を続けている。彼は、幾多の苦難を経て、夢を達成し、そして今、新たな地平を目指し前進を続けている。岡本氏の生き方は、現代の高校生に感動・夢・努力・全力、そして、自分自身を磨き続けることの意味を教えくれる重要な言葉を残してくれたのである。

平成25年後半は、雑誌「TURNS(vol.4)」で取り上げられたり、テレビ番組「LIFE・夢のかたち(朝日放送・9月21日土曜日・午前9時~放送)」に密着取材されたりと地域発ブランドの発信が徐々に話題に上がりつつある。また、本年早々、1月8日(水)18時よりNHKニュースKOBE発でも放映された。当授業でも、生徒向けに作成したオリジナルワークシートを提出させた。

全但バス株式会社 本社総務企画部 次長 成田 毅先生の『しごと講話』が2校時に開催されました。
全但バス株式会社 本社総務企画部 次長 成田 毅先生の『しごと講話』が2校時に開催されました。
成田先生直伝の秘儀「天衝く体操」が全員起立で実演されました。将来、社会人になってから仕事中の気分転換に効果絶大とのことでした。
成田先生直伝の秘儀「天衝く体操」が全員起立で実演されました。将来、社会人になってから仕事中の気分転換に効果絶大とのことでした。

元アバハウスインターナショナル「5351POUR LES HOMMES」チーフデザイナーKOJI OKAMOTO DESIGN OFFICE代表 岡本 剛二氏
元アバハウスインターナショナル「5351POUR LES HOMMES」チーフデザイナーKOJI OKAMOTO DESIGN OFFICE代表 岡本 剛二氏
3校時終了後、記念撮影が実施されました。
3校時終了後、記念撮影が実施されました。

講師の方を名残を惜しみつつ玄関までお見送りしました。大切なお客様を最後までお見送りする姿勢は開校時から伝統として脈打っています。
講師の方を名残を惜しみつつ玄関までお見送りしました。大切なお客様を最後までお見送りする姿勢は開校時から伝統として脈打っています。
『日本海新聞』1月24日号に掲載された記事より。
『日本海新聞』1月24日号に掲載された記事より。

事後学習

昼休みに入っているにもかかわらず昼食をとるのも忘れて、熱心にワークシートに感想を記入している生徒たちの姿です。
昼休みに入っているにもかかわらず昼食をとるのも忘れて、熱心にワークシートに感想を記入している生徒たちの姿です。

生徒の振り返りレポートから一部を抜粋して掲載させて頂きます。

 

・学校で学んだ挨拶の大切さや、すぐに返答することなどが大切であるということが、よく分かりました。あいさつや返答が、今後、仕事に就く際にとても役に立つことを実感しました。このことをしっかりと覚えておきたいと思います。

続きを読む

・講師の岡本先生が長年恋焦がれてきた会社を不採用になった後、会社に直接、直談判に行き、採用されたという情熱に驚きました。また、専門学校在籍時代には、3ヶ月間入院という空白を埋めて、他の人に追いつき、首席で卒業するまで努力し続けていたというところが凄いと感じました。なかなか出来ることではありません。尊敬します。

・最後まであきらめずに食らい付いていく姿勢がとても大切だと分かりました。このことによってチャンスが回ってくるということを知りました。また、あいさつや素早い行動は、働く上において、とても大切だという事を学びました。

・自分の好きな事や、やりたい事を追い続ける人はかっこいいと思いました。あいさつや返事がしっかりと出来る人には、良い仕事が回ってくることが分かりました。

・努力し続ければ夢はかなうと思いました。自分も夢に向かって頑張ろうと思います。

・『天網恢恢疎にして漏らさず』という話を聞いて、必ず誰かが見ている、私も頑張ろうと改めて思いました。あいさつや返事、掃除など、当たり前の事をきっちりとすることの大切さが、仕事をする上で重要だと思いました。岡本先生が、人前で話すことが苦手であったと聞きましたが、とてもよくしゃべっていたので、すごいなと思いました。


生徒の声

生徒名:(左から)安田 紗也香さん、福山 七海さん、池田 拓矢さん

所感 ・ 振り返り

今回の『しごと講話』では、但馬地域の中から、社会で活躍されている講師の方より、直前に迫った高校卒業を経て、将来は社会で活躍し、未来を担ってくれる現役高校生への重要なメッセージがありました。生徒たちは、努力することの大切さや、夢を持ち続けることの素晴らしさを感じてくれたようです。 

続きを読む

養父本校通学コース3年次生にとって『しごと講話』への出席は、何事にも代えがたい貴重な経験になりました。講師の方には本校の教育活動に御協力頂いた地域の方々(伴走者)として、、3月14日(金)の卒業証書授与式にもご参列頂くことに決定しました。養父本校通学コース3年次生たちが『しごと講話』の感想を述べ立派に成長した姿を見て、生徒たちの将来の活躍が本当に楽しみに感じられました。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校 3年次生

22名