裁判所の仕事を見学しよう(北海道・高校生)

札幌地方裁判所の皆様にご協力いただき、12月11日に職場観察を行いました。実際の裁判を傍聴した後、裁判官の方のご厚意により、仕事に関するインタビューも行いました。参加した生徒のほとんどが裁判の傍聴は初めてで、自分のキャリアビジョンが広がったと話す声も多く聞かれました。

 

職場観察実施日:2013/12/11

記事を読む

 




計画・進捗

最近、裁判を題材にしたテレビドラマやCM等が多く、裁判所で働く人々がクローズアップされる機会が増えているように感じます。しかし、「自分たちとは遠い世界」、「あんなにカッコいい仕事は自分には無理」と思っている生徒も多くいます。実際の仕事内容ややりがい等を知り、少しでも身近な職業になって欲しいという想いで、職場観察を実施しました。

事前打合せ ・ 事前学習

事前学習としてDVDを鑑賞しています。
事前学習としてDVDを鑑賞しています。

事前に裁判所の役割が学べるDVDを鑑賞し、裁判員裁判制度についても学習しました。「自分も20歳を超えたら、裁判員になる可能性があるんだ」と、思わず感想を漏らす生徒もおり、自分ごととして学ぼうとする意欲が更に湧き出たようでした。


当日の様子

12月11日、札幌地方裁判所総務課の方にご案内いただき、見学を開始。最初に、一番大きな法廷を見学しました。「思っていたよりも内装が綺麗!」と話す生徒や、テレビ等で観ていた光景が目の前に広がっていることに気持ちが高揚している生徒もいました。より深く裁判の仕組みや流れを知るために、模擬裁判を行わせていただきました。

続きを読む

裁判長、裁判官、検察官、弁護士、被告人、証人に分かれ、台本を読みながら流れを学習しました。実際にある証拠を基に判決を出すところで、「難しそう・・・」と言う声もあがりました。

その後、実際の裁判を傍聴しました。先ほどの法廷よりも小さめの法廷に移動し、すぐに裁判が始まりました。目の前で進んでいく裁判を生徒たちは食い入るように見つめ、裁判官、検察官、弁護士、書記の仕事内容をじっくり観察していました。裁判は緊迫した空気の中で行われ、終わった後もしばらく生徒たちは緊張の表情でした。

裁判終了後、特別に質問の時間を設けていただきました。「いつこの仕事に就こうと思ったのですか?」という質問に、裁判官の方は「大学に入ってから、この仕事に就こうと思いました。高校生の時は、法学部に行こうと決めてはいたけれど、裁判官になるとは思っていなかったですよ。」と回答してくださいました。この答えが意外だったようで、驚きの表情をしている生徒もいました。

緊張が走ります。
緊張が走ります。
模擬裁判の様子です。
模擬裁判の様子です。

役が振り分けられ、台本を読みながら進めました。
役が振り分けられ、台本を読みながら進めました。
一番大きな法廷で記念写真を撮りました。
一番大きな法廷で記念写真を撮りました。

事後学習

裁判終了後、事後学習として感想をワークシートにまとめ、参加した生徒みんなで共有しました。「この仕事は罪を裁くこと。でも、これは絶対に世の中に必要なことだと思った。」、「自分はすぐ緊張をするタイプなので、裁判を傍聴しただけでも緊張してしまった。

続きを読む

でも、裁判官の方も最初は緊張していたと聞き、ちょっと安心した。」などの感想があがりました。今回傍聴した裁判の判決が翌週に出るということで、「その裁判も傍聴しようかな」と話す生徒もおり、一過性のものではなく、興味を持って自ら学ぼうとする姿も見られました。

所感 ・ 振り返り

今回の職場観察において、札幌地方裁判所の皆様には大変お世話になりました。裁判官の方のご厚意で質問する時間を設けてくださったことや、模擬裁判に参加させていただいたことは、生徒たちにとって刺激的なものになったと感じています。また、実際の裁判を傍聴することによって、テレビの中の世界ではなく、身近な世界と感じた生徒も多いようです。札幌地方裁判所の皆様に感謝いたします。

生徒の声

<生徒の声>

法廷の数が思ったよりも多く、驚きました。また、裁判官は、個人の視点だけではなく、客観的な視点が必要だと感じました。実際に仕事として興味を持つことができた職場見学となりました。

協力先名・URL

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(札幌キャンパス)

男子7名、女子3名