熊本県生コンクリート工業組合 ~辻産業株式会社~(熊本県・高校生)

工学部を希望している生徒を対象にしたことで、辻産業さんは専門的な現場の状況まで説明してくださった。生徒は希望している分野の現場に直接触れることで、将来の自分を想像することができたようだった。

 

職場観察実施日:2013/9/11

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計画・進捗

工学部を志望している生徒がおり、将来どのようなところでの仕事があるのかを知りたいという声もあって、熊本県生コンクリート工業組合に問い合わせた。その中で辻産業さんが中学校の職場体験や工業系高校の職場見学の受け入れ実績があるということを知り、お願いすることとなった。

事前打合せ ・ 事前学習

9月4日、事前打ち合わせに訪れた。通常の見学や体験は3日間だが、今回の職場観察は数時間のため、実施内容の検討を行った。また、理系の生徒の方が好ましいとのことだったため、希望している生徒も含め、工学部系に進みたいと考えている生徒に声をかけた。

9月10日、事前学習を行った。まずはインターネットを利用して、辻産業さんの事業内容や理念を調べた。その後、理系専門の職員が、「コンクリートとは何か」ということの説明をした。

当日の様子

9月11日、辻産業の生コンクリート工場に向かった。道すがら、ミキサー車とすれ違う。13時、工場長や副工場長、従業員の方たちに出迎えられ、説明が始まる。「生コンクリートとは何か」というところから工場が扱うコンクリートまで、詳しい説明をお聞きする。社員の方から扱っている商品に対する熱意が感じられ、生徒たちは徐々に話に引きこまれていく。次に、質疑応答。2名とも初めての職場観察のため、少し緊張している様子である。前もって準備してきた質問を中心にやりとりする。

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その後、ヘルメットを装着し、工場見学をさせていただく。現場は戸外であるが、幾種類かの砂が置いてある場所には屋根が設けてあった。「粉っぽい、コーンポタージュのような匂いがする」と、生徒の一人が口にしていた。九州発の新機種として導入された「ツインタワープラント」にも上がらせていただき、砂の調合過程を見学。管理室などにも入らせていただき、詳しい説明をしていただく。タワーから降りると、生コンクリートの調合具合を試験する体験をさせていただく。生徒に感触を聞くと、「固まっていないのに、意外と力が要った」と話してくれた。固まったコンクリートに圧力をかけて割る強度の試験も見学させていただく。あらゆる工程をくまなく見せていただき、大変充実した職場観察・体験となったようである。感想など大いに語りつつ、校舎への帰路についた。

ツインタワープラントの内部を見学
ツインタワープラントの内部を見学
コンクリートの強度を検査
コンクリートの強度を検査

事後学習

校舎に帰り着く。事後学習として、まずワークシートに感想等を記入し、お礼の手紙を書く。後日、早速二人で協力して新聞作成を開始する。

所感 ・ 振り返り

想像以上に内容が専門的分野に及んだため、事前学習でもう少し専門的な話をすればさらに深く知れた職場見学になったのではないかと振り返る。しかし、生徒が近い将来のことについて考える機会になったことはよかった。今後も生徒の希望している職種等を中心に職場見学を行えたらと思う。

生徒の声

今まで道路工事などで生コンクリートを見たことがあったが、こうしてじっくり勉強させてもらう機会はなかなかなかったので、とても勉強になった。また、力仕事は正直向いていないと思ったが、設計の分野には興味が湧いたので、今後そのような進路も考えていきたい。

協力先名・URL

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(熊本キャンパス) 2・3年次生

男子2名