芸術鑑賞や職場見学でお世話になっている水戸芸術館現代美術センターから美術企画展のお手伝いのお誘いがありました。美術に関心の高い生徒、水戸の街を愛する生徒5名が集合し、水戸の街にカッティングシートを貼る美術作業をお手伝いしました。
計画・進捗
「展覧会の作家が水戸市内にて展示をします。もし興味を持ってくださる生徒がおりましたら一緒に作業が出来たら。そして、生徒の皆さんに何かを体験して貰えれば」と連絡を頂いた9月30日。
早速ホームルームで案内すると、生徒たちから「本物のアーティストの仕事が見てみたい」「今までやったことがないから興味がある」という声が聞かれました。街中での美術作業という今までに無い内容に、「水戸の街が好き」「水戸の街を明るくキレイにしたい」と地域への恩返しを兼ねて5名が名乗りを上げました。
事前打合せ ・ 事前学習
10月2日午前中、まずは水戸芸術館の展覧会を観に行きました。曽谷朝絵展「宙色」SOYA ASAE EXHIBITION “sorairo”をインターネットや資料で確認。「水」がテーマの作品展とパステルカラーの世界観に気持ちが高揚します。その後、ボランティアの心構えを再確認です。
ボランティアには数回参加しているメンバーですが、一緒に作業をする水戸商工会の方たちや芸術館の職員さんのサポートができるように、「積極的に取り組む」「自ら声をかける」「見て、動く」等、それぞれが目標を設定します。
当日の様子
10月7日、授業が終ってから午後3時に集合場所へ。「みずのみち」作家であるアーティスト曽谷朝絵さんはどんどん自分の世界に入り込んで、作業に取り組まれます。生徒たちも窓ガラスとシートの間に空気が入らないように慎重にカッティングシートを貼っていきます。
シートが光に当たると色が変わってとても綺麗です。初めて行う作業で最初はミスもありましたが、何度かやるうちにコツをつかんできました。ショーウィンドウの中での作業なので、通行人の方が驚いたり、興味を持って見てくださったりと新鮮な体験ができました。曽谷さん、水戸商工会議所の皆さん、水戸芸術館スタッフの皆さん、総勢18名で協力して完成しました。
事後学習
翌日の10月8日、興奮覚めやらぬ表情の生徒たちに感想を聞きました。
・初めて行う貼り付けの作業、アーティストの曽谷さん、水戸芸術館の職員の方との触れ合いは、私にとって貴重な経験となりました。この経験を通して、できるかできないかを決め付ける前に、挑戦することが重要だと感じました。（高3男子）
・私は美術系企画ボランティアに参加するのは初めてでとても楽しみでした。作業は集中力が必要で、失敗しないように丁寧に行い、久しぶりに緊張しました。一つひとつを丁寧にやることで、作品にもより一層の美しさが出てくると感じました。（高2男子）
・自分のつくりたいものをこだわって納得するまで作っていてすごいです。細かい作業が多くてとても難しかったのですが、普段の生活でできないことなので貴重な経験になりました。（高3女子）
・街を明るくしようと窓を拭いているうちに、街が明るく見えてきたり、周りが明るくなってきたりして、ボランティアに参加して良かったです」（高2男子）
所感 ・ 振り返り
アーティストの方と触れ合い、多くの刺激を受けて生き生きとした表情で生徒たちは帰って来ました。自分たちが暮らし通学している水戸の街で人々と触れ合い、地域について考えるきっかけにもなったようです。「誰が見ても驚くような、どんな人の目にも留まるようなものが街にあれば、雰囲気が明るく楽しくなる」「見るだけでなくこれって何だろうと思わせて、実際に触ったり動かせるものがあると面白いよね」と、街の活性化についても考えています。これからも街中探検をし、地域に貢献できる活動をしていきたいです。
協力者 ・ 生徒の声
<協力者の声>
みんな一生懸命参加してくれて、私は一緒に作業が出来て嬉しかったです。
水戸芸術館
薄井さん
協力先名・URL
公益財団法人 水戸市芸術振興財団 水戸芸術館
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校（水戸キャンパス） 2・3年次生
男子3名、女子2名