今回、北茨城市にある株式会社浅草ハム関東工場さんにご協力いただき、ハムなどを生産する工場の職場観察を行いました。浅草ハムさんは、伊藤ハムの関連会社であり、都内のスーパーやホテルなどに卸しているハムやソーセージを作っている会社です。
職場観察実施日：2013/7/22
計画・進捗
5月27日に訪問。工場長である高橋さんは、我々が掲げている「地域の一員であることを理解し、社会と関わり、なりたい大人モデルを発見する」教育活動に賛同し、「地域の方に浅草ハムの活動を紹介したい」と快く引き受けてくださいました。
事前打合せ ・ 事前学習
6月25日に打合せを行い、7月22日に実施することを決めました。参加生徒は2年生3名です。実施4日前に事前学習を行い、高橋さんからいただいた資料やサイトを使用し、会社の概要を説明しました。高級感あふれる製品なだけに生徒たちも興味津々でした。
当日の様子
7月22日、株式会社浅草ハム関東工場さんを訪問。工場内は衛生管理が徹底していました。製造現場を見学する前に、異物混入を防ぐため、ネットをかぶり、白衣に着替えました。次に、手を良く洗い消毒し、白衣などについているほこりをとるために、専用の部屋に入ってからようやく現場に入ることができました。
高橋さんは、肉の下処理をする場所やソーセージを作る機械、大きな冷蔵庫、燻製する機械、でき上がったものを包装するための場所などを丁寧に説明してくださいました。工場内を見学している間も従業員の方たちは、私たちに気持ち良く挨拶をしてくださいました。
工場内の見学が終わった後に、高橋さんから、自身の高校生活での経験や社会に出てからの経験などを交えたお話を聞くことができました。生徒たちも今の自分と照らし合わせ、真剣に聞いていました。また、企業が求める人物として、「明るく元気に挨拶ができる人」「失敗を隠さず素直に言える人」とおっしゃっていました。今回の職場見学が3人にとって、とても良いものになったようです。最後にベーコンを試食することができました。熟成されたベーコンはまさに絶品。生徒たちから、「当たり前のことを当たり前にできる大人を目指します。」「学力も大切であるが、社会には学ぶべきことがたくさんあることがわかりました。」との声が上がりました。生徒だけでなく引率した私たち職員もとても勉強になり、充実した時間になりました。
事後学習
7月29日にお礼の手紙と感謝状を高橋さんに渡しに行きました。高橋さんは非常に喜んでくださり、「このような物をいただいたのは初めてです。驚きましたがとてもうれしい。」と感想を述べてくださいました。改めて生徒に学んだことを尋ねると、全員が「社会に奉仕する。」という言葉を挙げました。徹底的な衛生管理の下、ハムの美味しさを追求し、お客様に喜んでもらう製品を作る高橋さんの姿勢に、生徒たちはなりたい大人のモデルを見出したようです。
所感 ・ 振り返り
今回、最も印象的だったのは、企業活動を通じて社会に奉仕するということを生徒たちが学んだことです。食べ物は正直です。心を込めて丁寧に作ったものほど評価を得ます。浅草ハムの方々の豊かな人間性が豊かな技術と結びついて、豊かな美味しさが生まれるのではないでしょうか。最後にハムを試食したとき、生徒たちはこのことに気づいたのだと思います。
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校 2年次生
男子2名 女子1名