「ハートをゆさぶる“想い”」(兵庫県・高校生)



ユニットのヴォーカルやソロヴォーカリストで、“歌で心を伝える表現者”として歌い続けるTeNさんにお越しいただき、ご講話いただきました。講話や歌を拝聴する中で、“人に何を伝えたいか”、“人にどのように感じてもらいたいか”、“どのような想いを込めたいか”などという気持ちが、“人”の心を動かす仕事へとつながっていくのだということを学ばせていただく機会となりました。

 

しごと講話:2013年6月5日

計画・進捗

人の“心”を動かす仕事とはどのようなものか?全ての仕事は、“お客さん”(=商品の受け手・サービスの受け手・作品の受け手)に何かを提供することになり、プロとしてその仕事をしていくには“お客さん”の心を動かすことが大きなポイントの1つとなるでしょう。「そのために大切なことは何か」を生徒に考えてもらう機会を設けたいと考えました。

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職員の知人であり、歌を通して多くの人々の心を動かし続けているTeNさんに、趣旨をお話しました。そしてTeNさんの歌への想い、仕事への想いをぜひお聞かせいただきたいとお伝えしたところ、共感していただき、今回の講話が実現しました。

事前打合せ ・ 事前学習

講話の内容や段取りについてこちらからお伝えし、メールや電話でのやり取りを重ね、詳細を詰めていきました。6月3日にお会いし、最終の打ち合わせを行いました。お話だけではなく、実際に歌って、どのような曲をどの流れで使うかなどもご提案いただきました。生徒には事前にアンケートを取り、仕事に対する自分の考え方を再確認しました。

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アンケートは、①将来の夢・進みたい進路・興味を持っていることなどを考えてみよう。また、それはなぜか、②お客さん(=商品の受け手・サービスの受け手・作品の受け手)ってどんな存在だと思うか、というものです。①では「興味があるから」「そのことが好きだから」、②では「大切な存在」「認めてほしい相手」などの答えが多く見られました。

当日の様子

当日は、少し早めにお越しいただき、打ち合わせをさせていただいた後、TeNさんは歌や音楽などの準備に入られました。入念に準備・リハーサルを重ねられる姿に、さっそくその“想い”の強さを感じずにはいられませんでした。まず最初に、TeNさんの代表的な曲を流していただいたところ、誰もが一度は聴いたことがある曲だったのでみんなびっくり。盛り上がる中で講話が始まりました。

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日常のこと、学生時代のこと、歌手になった経緯や過去の苦労、昔と今の想いの変化、大切にしていることなどをお話いただきました。学生時代の話では共感を覚える女子生徒が多数いて、「歌手という憧れの存在の人でもこんなころがあったんだ」と意外な発見があったようでした。そして、昔のライブのエピソードや家族のことも交えて、歌への想い、お客さんへの想い、家族への想いを語っていただきました。優しくも力強い語りは、心の奥にじわじわと染み渡り、“ハートに訴えるプロ”であることを実感し、身を乗り出して聞く生徒もいました。お話の節目と最後にご披露いただいた歌に、生徒も職員もみんな感動。テレビやネット動画で聴くのとは全く違う、生の歌声のパワーに圧倒されました。間近でプロの歌手の話と歌を聴けたことで、感極まって涙を流したり、自分の過去を思い出して涙したりする生徒もいました。お話や歌を通して、TeNさんが大切にしていることは「人との縁」「人とのコミュニケーション」「人を癒したいという気持ち」であり、とても“人”を大切にしていらっしゃることが伝わってきました。講演終了後も、生徒たちと気さくに接してくださり、みんなとても嬉しそうでした。

終始にこやかに話され、 みんな惹きこまれてしまいました。
終始にこやかに話され、 みんな惹きこまれてしまいました。
資料をご用意いただいて、 とても丁寧にお話いただきました。
資料をご用意いただいて、 とても丁寧にお話いただきました。

プロの生の歌声に感動!
プロの生の歌声に感動!

事後学習

みんなの感謝の気持ちを込めた色紙をお渡ししました。喜んでいただけてこちらも嬉しいです。
みんなの感謝の気持ちを込めた色紙をお渡ししました。喜んでいただけてこちらも嬉しいです。

6月5日講話終了後、ワークシートを作成。①講話や歌を聴いて感じたことや考えたこと、②TeNさんへのメッセージの2つのポイントで書いてもらいました。「強い想いが伝わった」「表情がハッピーで聞いていて楽しかった」「一つひとつのことを大切に、心を込める」など、“人に届ける”ためのエッセンスを掴んだ生徒もいれば、「精一杯やることが大事」「コツコツと続けていかなければ」などと、職員のねらいとは異なる学びを得た生徒もいました。

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6月12日、参加生徒全員でお礼の色紙を作成。一人ひとり心を込めて書き、絵の得意な生徒が綺麗にデコレーションをしました。

6月21日、TeNさんが使用しているレコーディングスタジオに生徒と訪ね、ワークシートのメッセージとお礼の色紙を渡しました。非常に喜んでいただけました。


所感 ・ 振り返り

歌手というみんなが憧れるような職業の方をお呼びしたこと、また、みんなが知っている曲を歌っている方ということで、生徒の反応はとても良かったです。お話いただいた内容はどんな仕事にも通じることで、生徒一人ひとりが様々なことを学びました。また、TeNさんが大切にしている部分と歌の力強さがあいまって、“想い”が人を動かすということが伝わってきたようです。このように“想い”のあり方が“訴えるチカラ”を生み出していることを、生徒たちが大人になったとき、この日の講演と共に思い出してもらえたらと思います。

協力者 ・ 生徒の声

<協力者の声>

喜んでいただけたようで、とても嬉しいです! 私自身、とても充実した気持ちです。生徒さんたちの素直さ、繊細さに心が洗われました。私も生徒さんたちに元気をもらいました。 まだまだ大きなことを言える立場ではありませんが、将来を担う高校生に大人の本気を見てもらえる良い機会でしたし、これを機会にそれぞれの生徒たちにとって何か希望が生まれたら良いですね。がむしゃらに今まで歌ってきましたが、今回の経験は過去を振り返る良い機会にもなり、私自身感謝しています。

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生徒の声

歌声がとても綺麗で、流水の様に、すんなりと耳に入ってきて、とても癒されました。今悩んでいる事に対してTeNさんのお話を聞くことにより、道が開けた気がします。ありがとうございました!

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(神戸キャンパス) 1~3年次生

男子10名、女子9名