九州電気保安協会 ~電気の安全や維持について学んできました~(熊本県・高校生)



九州で電気の保全を行っている九州電気保安協会に職場見学をお願いしました。将来、工学など理系への進路を考えている生徒たちが積極的に参加を希望し、当日までに会社概要や業務内容を調べ、担当の方に聞きたいことを考えて臨みました。当日は、実際に取引先の停電業務に参加させていただき、発電機の仕組みや電柱に取り付けられている電線や装置の詳しい説明を聞くことが出来ました。

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普段電気関係の仕事を見ることがない生徒たちにとって、「仕事を知る」とてもいい機会になりました。当日は、実際に取引先の停電業務に参加させていただき、発電機の仕組みや電柱に取り付けられている電線や装置の詳しい説明を聞くことが出来ました。普段電気関係の仕事を見ることがない生徒たちにとって、「仕事を知る」とてもいい機会になりました。

                                   職場観察実施日:2013/7/9

計画・進捗

普段当たり前のように電気があり、何不自由ない生活が出来ているのも、そこには電気の”安全”を維持してくれている人がいるから。そこで今回、九州電気保安協会で職場体験を受け入れているという話を聞き、ご協力をお願いしました。何度か熊本支部のグループ長と電話でお話させていただき、取引先の停電作業へ同行できる貴重な機会を作っていただきました。

事前打合せ ・ 事前学習

事業内容や企業理念について調べています。
事業内容や企業理念について調べています。

7月3日(水)、職員が九州電気保安協会の方にお会いし、見学内容と受け入れ人数の確認を行いました。「折角なので取引先に同行して停電作業を見ては」と言ってくださり、1~2時間ほど作業の見学をさせていただくことになりました。

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日程決定後、熊本キャンパスにて参加者募集の掲示をすると、特に工学・電気系に興味のある生徒たちが参加することになり、まずはみんなで会社概要や企業理念等を調べ、その後、各々で聞きたいことを考えました。生徒たちは特に、「学生時代にやっておいた方がいいこと」や「仕事で必要となる資格」など、今自分たちがしておいた方がいいことに関心があるようでした。


当日の様子

7月9日(火)、10時半に熊本キャンパスを出発し、隣の交通センターよりバスで世安町にある熊本支部へ向かいました。11時に到着して職員の方々に挨拶します。今回担当していただくグループ長さんより九州電力保安協会に関する詳しいパンフレットを受け取り、出発時間までみんなで読み合わせをしました。生徒たちは、「たくさんの資格が必要なんだな」と、やはりどんな資格を持って働いているのかという点が特に気になったようです。

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それから、11時半前に車に乗り、15分ほど離れた取引先へ移動しました。移動中は、質問をする時間をいただき、「なぜこのお仕事を選んだのですか?」「仕事の中で一番好きなことはなんですか?」など、それぞれが気になっていた質問を積極的にたずねていました。現地へ到着すると、まずは取引先へ見学の挨拶を行い、グループ長さんより作業の流れと、電柱や発電機の詳しい説明をしていただきました。目の前の電柱や電線を見ながら、一つひとつの名称や働きなどを丁寧に説明していただき、電気がどのように各家庭や企業へ流れているのかを教えていただきました。生徒たちも電線や電柱に取り付けられている装置を見上げて頷いています。途中、ある生徒が、「作業中一番心がけていらっしゃることは何ですか?」と質問をすると、「一番重要なのは安全第一で作業をすること」であり、チームを組んでお互いしっかり確認しながら作業されているということでした。その言葉通り、2名の職員の方が声を掛け合い一つひとつ確認しながら作業されていて、生徒たちも仕事をする上での協調性や信頼関係の大切さに気付いたようです。また、発電機の点検作業も見せていただき、作業をする上での注意事項やどんな資格が必要かを聞きました。
1時間ほど作業が続き、炎天下での作業だったため、生徒たちも「暑い中、長袖で作業するのは本当に大変だな」と、働くことの大変さをひしひしと感じたようです。作業終了直前には、電圧や位相の測定器を見せていただき、点検作業には様々な種類の測定器も使いこなせるようにならないといけないことも知りました。作業終了後、車で熊本支部へ戻り、グループ長と記念写真を撮らせていただき、お礼を述べて熊本キャンパスへ戻りました。

電気の「入」「切」の作業を観察しました。
電気の「入」「切」の作業を観察しました。
真剣に見学しています。
真剣に見学しています。

お世話になったグループ長さんと記念撮影。
お世話になったグループ長さんと記念撮影。

事後学習

バスで熊本キャンパスへ戻るとすぐに、学んだことや質問に答えていただいた内容をみんなでまとめました。生徒たちは、「あんなに資格を持っているなんて知らなかった。」とたくさんの資格が取れることに驚き、また、職員の方が次の資格取得に意欲的だったことに「あんなに忙しい中でもチャレンジしていてすごい」と感動していました。

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ある生徒は、「自分も前々から危険物取扱者の資格に興味があり、それに向かって頑張りたい」と言い、職場見学をさせていただいたことによってやる気が出てきたようです。事後学習シートに記入をした後、お世話になった九州電力保安協会のみなさんに宛てたお礼の手紙を書きました。生徒たちはそれぞれ、「知らないことばかりだったので、電圧や位相についても知ることが出来て勉強になりました」、「資格などにはあまり関心がなかったのですが、僕も検定からチャレンジしようと思いました」などの感想を、お礼の言葉とともに綴っていました。現在は、今回学んだことなどをまとめた新聞作りに取り組んでいます。

所感 ・ 振り返り

私たちの生活や生産活動に欠かせない電気の安全・維持の様子を、普段、実際に見る機会はないため、特に工学など理系への進路を考えている生徒たちにとっては、将来を考えていく上で貴重な体験をさせていただいたと思います。炎天下でも責任を持って一つひとつを丁寧に、お客様の電気設備の安全を守る様子に、生徒たちは「社会で働くという厳しさ」を知り、「今自分たちがやっておくべきこと」を考え、これからの個々の目標を設定できた非常に素晴らしい体験となりました。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(熊本キャンパス) 2年次生

男子3名