仙台七夕祭りは、東北地方の夏祭りの一つであり、旧暦の7月7日にあたる8月7日に行われています。その歴史は、仙台藩祖の伊達政宗公の時代まで遡ることができると言われています。七夕祭りのメイン会場は仙台市中心部のアーケードが連なる商店街ですが、仙台七夕祭りを盛り上げようと、仙台市内に点在する各商店街や自治会ごとに七夕祭りの開催に合わせて七夕飾りを沿道に掲出します。仙台キャンパスの近くにある荒町商店街でも七夕祭りが開催されます。そこで、地域のお祭りを盛り上げるため、昨年に引き続き、荒町商店街七夕まつりに七夕飾りを展示することにしました。
ボランティア実施日：2013/8/7
計画・進捗
荒町商店街のお祭りを取り仕切る「荒町商店街振興組合」の方を通じて、商店街の七夕飾り作りの名人に飾りの作り方を教えていただくことにしました。その後、七夕飾り作りを覚えた生徒を中心に、授業の合間や放課後を利用して七夕飾りに必要な「七つ飾り」を製作します。
七夕の飾りにはそれぞれ意味があります。その一つひとつを、根気強く丁寧に仕上げていく必要があるため、七夕制作は6月下旬から取り掛かることにしました。飾りの中でも数量の多く必要な鶴や花を折る作業には、多くの生徒に参加を呼びかけ、中には家に持ち帰って製作にあたった生徒もいました。
事前打合せ ・ 事前学習
事前学習では、「地域連携」授業に参加する生徒とともに荒町商店街の七夕飾り作り名人のところに技術を学びに行きました。その際、七夕飾りに用いられる「七つ飾り」の意味や、飾り作りを素早く行う方法なども併せて教えていただきました。七夕飾りは手作りで仕上げていきます。
鶴や花など、たくさん使う飾りは多くの生徒の協力を得て作ることができました。鶴を折ったことのない生徒も、折り紙の得意な生徒から教えてもらいながら丁寧に製作を行いました。終業式では、出席生徒総出で短冊に願い事を書き、仙台キャンパス全体で七夕の準備に携わることができました。
当日の様子
8月6日早朝、生徒の想いのこもった七夕飾りを飾ろうとボランティアが商店街に集合しました。しかし、8月6日の仙台地方の天気は雨。お祭りの実行委員会の協議により、6日の七夕飾りの掲出は見送られました。翌7日、前日の雨が嘘のような青空が広がりました。地域の方々のサポートをいただきながら仙台キャンパスの七夕飾りを設置しました。
飾り付けが無事終了したころ、沿道には、商店街や地域の方々が掲出した七夕飾りがたなびき、商店街が華やかな雰囲気に変わりました。飾り付けの終わった商店街を通りかかった生徒は、「きれい」、「作った甲斐があった」と喜んでいました。地域の方々の「お祭りを盛り上げよう」という想いに、少しでも協力することができたのではないか、日ごろお世話になっている地域の方々の笑顔につながる活動になったのではないか、と感じることができました。
事後学習
8月8日、2日間荒町商店街を彩った七夕飾りの撤去作業にボランティアの生徒とともに参加しました。猛暑の中、4名の生徒が七夕飾りの撤去作業を行いました。飾りを取り付けた場所にあるコンビニエンスストアの店員の方から、「本当は店で出さないといけなかったのに、出してくれてありがとう」と声をかけていただきました。生徒も七夕祭りの準備から搬出作業まで携わり、「来年も参加したい」、「今度はもっと工夫したい」と来年の取り組みに意欲の湧く機会となりました。
また、商店街の催し物に繰り返し参加することから、地域への愛着を感じ始めた生徒もいます。継続的な地域との連携から、地域とキャンパスとのつながりを今後も大切にしていきたい、と感じることのできた活動となりました。
所感 ・ 振り返り
伝統ある仙台七夕まつりに参加することができ、七夕飾りを作成する過程で生徒同士が協力し合う姿を多く見られる活動となりました。鶴を折れない生徒に対し、折り紙の得意な生徒が教えることによって、教えることの難しさや楽しさに気づく機会になりました。仙台キャンパスでは、荒町商店街の地域清掃や神輿かつぎなどの行事に参加しています。今後も地域の活動に参加することから生徒の学びの場を築いていきたいと思います。
主催団体・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校（仙台キャンパス）
男子36名、女子26名