職場観察・体験を通して働くことへの意識付け(山梨県・高校生)



緊急車両である消防車や救急車。日頃、走っている姿を目にすることはありますが、設備や仕組みについては殆ど知りません。その消防車や救急車を運転し、社会のために働く隊員の方々が、普段どのように現場で働いているのか、また署内ではどのような業務を行っているのか、今回実際に見学させていただけることになりました。日々、人の命に向き合っている隊員の方々が抱いている強い使命感を真近に感じ、生徒も仕事に対する責任感を学んだようでした。

 

職場観察実施日:2013/7/9

 

計画・進捗

7月9日(火)午後、甲府中央消防署にて職場見学開始。消防署において実際に救急車、消防車を見学しながら、救急隊員、消防隊員の方から、仕事内容の説明を受けます。一刻を争う緊迫した状況で、日々業務をこなしている現場の様子や、職員の皆さんの仕事に対する姿勢から、社会の一員として働く意義や、社会貢献の気持ちを学ぶ目的で実施しました。

事前打合せ ・ 事前学習

出発前の事前準備として、参加生徒で消防署について抱いているイメージ、また職員の方に聞いてみたいことなどを話し合いました。「みんな体格が良さそう」「男性の職場という感じ」また、「年間どのくらい出動するのか」「救急車、消防車は何台くらいあるのか」など、みんな思ったままのイメージや質問内容を交換し合いました。

当日の様子

7月9日(火)、38度を超える猛暑の中、消防隊員、救急隊員の方々は笑顔で迎えてくださいました。始めに救急車に乗せていただき、実際に血圧を測ったり、様々な医療器具を見せていただいたりしました。生徒たちは見たことのない設備を前に、緊張した様子で説明を聞いていました。次に、山梨県に1台しかないという高機能の梯子消防車に移動。設備を隊員の方がクイズ形式で説明してくださり、コミュニケーションを取りながらの楽しい見学になりました。

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また、隊員の方が着用する消防服を着たり、ボンベを背負うなどの体験もさせていただきました。約12キロもの消防服を着てみた生徒は、重さとその服を着て消火活動を行っていることを想像して驚き、真剣な表情で話に聞き入っていました。また、現場ではありませんが、女性職員も数名在籍しているとのことで、女子生徒も「女性はどんな仕事をしているのですか」など積極的に質問していました。

血圧を測ります。
血圧を測ります。
みんな真剣に聞いています。
みんな真剣に聞いています。

約12kgの消防服。着てみると暑いです。
約12kgの消防服。着てみると暑いです。
約10kgのボンベ。材質が変わり、以前に比べて軽くなったとのことです。
約10kgのボンベ。材質が変わり、以前に比べて軽くなったとのことです。

高機能梯子消防車です。県内ではここにしか無いそうです。
高機能梯子消防車です。県内ではここにしか無いそうです。

事後学習

職場見学終了後の振り返りでは、「はじめは緊張したけど、見たことのない設備が見られてうれしかった。」「命に関わる仕事をするのは、大変そうだけど、やっぱりすごい」「女性職員がいるって!私もなれるかな?」「今後の進路を決めるのに役に立った。他の職業も見学したい。」 など生徒たちは率直に感想を述べ合っていました。

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最後に、「どんな職種でも社会の一員として働くことは、自分のためでもあるけど、それは結果的に社会貢献しているということ」というまとめにみんな納得していました。

所感 ・ 振り返り

今回の職場見学では救出活動や消火活動など、職員の方々から実際の現場における仕事を聞くことができ、参加した生徒たちは決して楽しいだけではない仕事の苦労や厳しさ、責任も学ぶことができたようです。これからも、様々な職場の見学から生徒たちに働くことへの意識付けを行い、働く意義を学んでもらいたいと思います。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(甲府キャンパス) 1・2年次生

男子2名、女子4名