熊本市立図書館ボランティア(書架整理)の活動(熊本県・高校生)


市立図書館での書架整理のボランティア活動を行う。この活動は一般市民に開かれており、登録を行い説明を受けると誰でも参加できるシステムである。今回、学校で参加者を募っての活動とした。図書館職員の指示に従い、説明を含め2時間のボランティア書架整理活動を行った。

 

ボランティア実施日:2013/7/3

計画・進捗

熊本市立図書館では、書架整理のボランティア活動が可能となっている。問い合わせると、ボランティア登録を行うと誰でも活動できるとのことであった。早速、生徒に参加を投げかけると、図書館司書の仕事や本に興味のある生徒に反響があった。7月3日、午後1時~3時の間、研修もふくめた書架整理のボランティア活動を行う計画を立てた。学校から少し離れた場所にあるため、徒歩とバスで移動。

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普段、利用者として図書館に赴く生徒たちであるが、そこで働く側の立場に近い活動をすることで、大いに刺激を受けることを期待しての実施である。

事前打合せ ・ 事前学習

7月2日昼休み、明日に控えたボランティアの参加希望者に対し、参加の心構え、気をつけることなどを話す。集合12時20分。直ぐに移動するため、昼食を早めに済ましておくよう伝える。バスにての移動後、図書館まで歩き、13時からボランティア活動の登録を行い、図書館担当者の指示に従っての活動となる旨を伝える。挨拶を心がけること、動きやすい服装で参加することなど話す。

当日の様子

7月3日、参加予定者で体調不良の欠席者が出て、生徒一人を引率して出発する。参加した生徒は本が好きであり、自宅に近いこの図書館を利用しているとのこと。図書館に到着すると、早速担当の前田さんから「ボランティア控え室」にて活動の説明を聞く。説明は約一時間。登録をすると一年間活動が可能となる。開始はノートに氏名と開始時間を記入し、赤いエプロン(ボランティア用)を着け、書架整理を行う流れである。

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作業時の注意点として、本の分類の話がある。無理してわからない場所をしなくてもよいとのこと。自分の好きなジャンルの書架を整理するように話を頂く。生徒と職員の二人で、作業を一時間程行った。一般書の文学書架と、料理書架である。生徒は書架に間違って入れてある本に気づいて入れ替えたり、ぎゅうぎゅうに詰まっている棚は利用者が抜く時落ちてきて危ないので、上下の棚にずらして並べたりしていた。初めてにしては、利用者の目線に立った活動ができており、よい働きぶりであると感心した。

書架整理その1
書架整理その1
書架整理その2
書架整理その2

事後学習

15時半過ぎ、校舎に帰り着く。早速、今日のボランティア活動の内容を振り返り、学んだことをワークシートに記入する。今回のボランティア活動の内容は、「返却された本や、間違って違う書棚に置かれた本を、正しい書架に直す」ことであった。学びとしては、「本の種類・ジャンル分け、その並べ方など」である。また、市立図書館の担当の方へ、お礼の手紙を作成した。「本好きで、図書の仕事に興味がありましたが、本についての知識はありませんでした。

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しかしながら、研修で本の分類など教えていただき、とても勉強になりました。やってみると、大変で難しかったのですが、同時に新しい発見があり、利用者さんが探しやすいようにと考えて、本当に楽しかったです。」と書いており、充実した活動であったと振り返っていた。次回は友人も誘ってみたいと言っており、有意義な活動は継続してやっていくよう推進する。非常にきちんとした態度で、意欲的に取り組んでいたと感心した。

所感 ・ 振り返り

ボランティア活動となると、一歩踏み出すのがなかなか億劫だったりする。しかし、熊本市立図書館においては、ボランティア活動の体制が整備されており、初めてでも比較的抵抗なく活動が遂行できるよう工夫されていると感じられた。説明も、書棚に本を返す際の注意事項も、専門知識がなくても大変わかりやすいものであった。ただ、図書館になじみの薄い生徒、本に興味のない生徒の参加はやはり難しいと思われる。

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本の種類やジャンル等に関心のある生徒には、是非とも推進したい取り組みである。疲れたときは、エプロンを外して本を読んだりすることも可能であり、マイペースに好きな時間に活動できる点が魅力的である。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(熊本キャンパス) 2年次生

女子1名