心理学を学んでできる仕事とは!(熊本県・高校生)



心理学に興味があり、進路もその方向で探そうと考えている生徒が多くいます。そのようなことから、専門の先生にどのような学問で、どのような職業があり、社会でどのように活用されているのか等、現状を確認することが大切と考え、大学に講話の依頼しました。興味ある分野だけに参加生徒も多く、また実験なども行っていただいたことから、活気ある「しごと講話」になりました。講話を受け、具体的に進路決定をした生徒や、行動に移す生徒も出て、進路を考えるきっかけになりました。

 

 

しごと講話:2013/6/25

 

計画・進捗

進路アンケートによって、多くの生徒が心理系学部に興味を持っていることが分かりました。自分が苦しんだ経験から、それを活かし誰かの役に立ちたいという想いからでしょう。心理系といっても仕事は様々です。具体的にどんな仕事が世の中にあるのか、実際にやりがいはどうなのか、専門の先生に具体的な話が聞け、進路選択のスタートになることを考え、九州ルーテル大学人文学部 心理臨床学科に「しごと講話」を依頼し、実施することになりました。

事前打合せ ・ 事前学習

九州ルーテル学院大学の和田由美子先生が担当してくださることになりました。対象が高校生ということで、心理学実験など体験学習を盛り込みながら、心理学という学問の基本内容から、心理を応用とする仕事などの話をしていただくことになりました。生徒への事前学習は、ホームルームの時間に行いました。今持っている心理学の知識や、心理学の仕事に対するイメージなどを、ワークシートに記入していきます。授業後の考えの変化が楽しみです。

 

 

当日の様子

興味のある生徒も多かったため、予定の20名を少し超えての講話となりました。心理学という学問体系から、それが活かされる具体的な職種、そして現状(就職率ややりがいなど)、また社会における心理学という学問の位置(どのように社会に役立っているのか)、という内容となりました。職種として「カウンセラー」や「臨床心理士」ぐらいしか知らない生徒たちでしたが、現在の社会には様々な心理学を活かした職種があることに気がつき、驚きいっぱいとなりました。

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人と人が関わる仕事のほとんどは、多少なりとも心理学の内容が使われているということです。聴いている生徒たちの表情は真剣そのものでした。講義後、心理学が身近であることを実感するために、心理学実験を体験しました。想像して書く10円玉の大きさと実際の大きさの違いは、環境による影響が大きいという説に基いているとのことや、埋没図形検査で、マイペース型なのか、社交的型なのかを判断する実験など。「できた!」「できなかった!」と言い合いながら、体験は大いに盛り上がりました。占いとよく似た印象がある心理学ですが、違いは仮説を検証するかしないかということです。よって、たくさんの仮説についての検証が、今も行われているとのことです。奥が深い学問であることが理解でき、感動した生徒も多くいました。

講義スタート
講義スタート
埋没図形検査
埋没図形検査

実験の解説を真剣に聞いていました
実験の解説を真剣に聞いていました

事後学習

お礼の手紙を書いています
お礼の手紙を書いています

講話終了後、事後学習を行いました。実験が大変印象的だった生徒たち、楽しそうに実験シートの成果を友達と見せ合っていました。事後学習のワークシートに記入後、お礼の手紙を書きました。人と関わる仕事のほとんどは、心理学の内容が多かれ少なかれ使われているということを知り、希望職種が広がった生徒も多くいました。また終了後、進路情報誌をすぐに見て、具体的な行動を取っていた生徒もいました。お礼の手紙は写真とともに郵送させていただきました。

 


所感 ・ 振り返り

希望している生徒も多かった為、心理系の職種について具体的な話が聞ければと思っていましたが、講話後は予想以上に職種の幅が広がり、心理学自体も大変奥が深い学問であることが分かり、生徒も職員も驚きでした。将来に対して前進する動機付けができました。今回の講話を聴いたことで希望進路が固まった生徒もいました。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(熊本キャンパス) 2・3年次生

男子10名、女子11名