「ボランティア」に参加し、地域との関わり意識を育てる(奈良県・高校生)



「福祉とは」「障害とは」ということについて、社会福祉法人「あゆみの会」の久永さんにお話をいただきました。その後、施設ボランティアでの実際の活動を通して、「障害とは意識によって変えられるのだ」ということを学びました。活動後には、生徒自ら担当の方に質問するなど、積極的な姿勢が見られました。

 

ボランティア実施日:2013/5/8

計画・進捗

4月22日、奈良ボランティアセンターに電話でボランティア受け入れ施設について相談。通所施設「あゆみの会」を紹介してくださいました。4月24日、「あゆみの会」担当の方と電話にて打ち合わせ。事前学習の特別授業も快く承諾いただきました。実際に施設に通ってきている人たちと一緒に活動することで、障害とはある種思い込みであって、隔たりをなくした地域づくりを考えるきっかけになればと、5月8日にボランティアを受け入れていただくことになりました。

事前打合せ ・ 事前学習

ボランティア実施予定の1週間前にあたる5月1日 13時~14時、特別授業を担当者の方にしていただきました。「障害がないってなんだろう?」「障害があるってなんだろう?」「支えあう仲間のイメージは?」というテーマでワークシートを用い、意見交換を行いました。生徒からは、「障害=日常生活が不便」など色々な意見が出ました。担当者の方の「障害のあるなしにかかわらず、支えあう仲間として共に歩んでいくことを目指している」という言葉に、生徒たちは真剣に聞き入っていました。

当日の様子

5月8日 13時半から、ボランティア活動を行いました。軽作業の日ということで、新聞広告の折込を複数のグループに分かれて行いました。最初は、生徒それぞれ別のグループになったことに戸惑いの表情を浮かべていましたが、作業中、「何年生?」と話しかけられたり、作業をしていく中で、少しずつ表情が明るくなっていきました。終了後、担当の久永さんを交え、当日の感想を発表し合いました。その後、生徒自ら作業場所以外も見学したいとの申し出に快諾してくださり、畑なども見学しました。最後には、施設の方と一緒に記念撮影をしました。

軽作業の様子。作業は雑談を交えながら行いました。
軽作業の様子。作業は雑談を交えながら行いました。
「何年生?」など、生徒もたくさん話しかけてもらいました。
「何年生?」など、生徒もたくさん話しかけてもらいました。

スタッフの方に生徒が質問しています。
スタッフの方に生徒が質問しています。

事後学習

ボランティア活動後、担当者の方・施設に通っている方と記念写真を撮りました。
ボランティア活動後、担当者の方・施設に通っている方と記念写真を撮りました。

ボランティア終了後、担当の久永さんを交えての振り返りでは、「色々な人がいてはった」「話しかけてもらった」など、生徒たちは率直な感想を述べました。「障害があるなしにかかわらず、みんな支えあう仲間だし、みんなの住んでいる地域にこういう場所があるのを知ってほしい」という久永さんのお話に、生徒たちは深くうなずいていました。翌日改めて生徒たちに感想を聞くと、「将来福祉の仕事につきたいという気持ちがより強くなった」などの声があがりました。参加した生徒の中には、別の施設への職業体験を申し込んだ生徒もいました。


所感 ・ 振り返り

担当の方から、「地域にこのような施設があることを知ってほしいし、障害のあるなしにかかわらず、共に歩んでいくことを目指している」というお話があり、実際に活動する中で生徒自身がそれを感じるいい機会になったと思います。今回は、将来福祉や看護の仕事を希望している生徒が中心となっての参加でしたが、他の生徒にも「共に歩んでいく」ということを感じる機会作りを行えたらと思っています。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(奈良キャンパス) 2・3年次生

女子3名