司書の仕事を知ろう(福岡県・高校生)


漫画文化の素晴らしさを全国に発信する小倉駅前の『北九州漫画ミュージアム』。銀河鉄道999で有名な北九州市出身の松本零士さんの漫画世界を再現したコーナーなど、中・高生の認知度も高い。そこで働く「図書館司書」の方の仕事を観察、体験した。

 

職場観察実施日:2013/5/27

計画・進捗

生徒たちにとって馴染みの場所であるけれど、働いている人や仕事内容を知ることが少ない「図書館司書」について知り、「働く」を身近に感じてもらうことを目的とした。

事前打合せ ・ 事前学習

3月にご挨拶に伺い、5月上旬に「当日のスケジュール」と「説明していただく図書館司書の仕事内容」および「参加生徒の状況」なども伝える。また、生徒には、施設に対するイメージ、HPやリーフレットなどで施設の概要を下調べしておくことと、それぞれの仕事で気になることや質問内容を考えておくよう指導した。

当日の様子

5月27日(月)13時から、5名の生徒が職場体験。まず、受付・監視の方の仕事内容を見学させていただく。受付の方の説明を聞いた後、挨拶の練習を行った。「こんにちは」「ありがとうございました」など、大きな声でハキハキと言いましょうとアドバイスを受けながら練習。その後、図書館司書(図書ソムリエ)の仕事の説明を受ける。展示スペースをどのように活用するか、どのようなコーナーを作るかをみんなで考えた。その際必要になるのが、アイデアを出す能力とのこと。自分の興味・関心をどのように仕事に活かすかを常に考えていると伺った。その話を聞いて生徒たちは深く感心していた様子であった。その後、ブックカバーがけのお手伝いを行う。普段利用している本のカバーがけがこんなにも難しいものだったと取り組んで初めて分かり、みんな驚いていた。

受付(挨拶練習)
受付(挨拶練習)
司書(カバーがけ)
司書(カバーがけ)

司書(書庫整理作業見学)
司書(書庫整理作業見学)

事後学習

事後学習シートを用いて、見学した内容の確認や実際に働いている方々の様子を見て感じたことや気づいたことを記入。その後、お礼の手紙の作成した。生徒たちからは、「漫画ミュージアムに対するイメージが変化した」、「これまでに漫画ミュージアムを利用したことは何度もあったけれど、居心地よく過ごせたのは司書の方がいらしたからだとわかりました」、「以前から裏方はどうなっているのかなと気になっていました」など経験したからこそ気づいた声が多数聞かれた。普段自分たちが利用している馴染みの場所での仕事を知ることで、「働く」をより身近に感じられたようである。

所感 ・ 振り返り

どんな仕事にも「表の部分(=華やかな部分)と裏方の部分(=地味な部分)がある」ということ、様々な方々によってその仕事が成り立っていることを学んだようである。今後も、生徒が普段利用している場所や地域に密着した職場を訪問することで、自分たちも地域の一員としての自覚を持ち、仕事を身近に感じてもらいたい。

実施校・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(小倉キャンパス) 1・3年次生

男子3名、女子2名