農業の職場観察から「仕事」について学ぶ(岐阜県・高校生)

山田克己さん(ゆっくり農園健康クラブ代表)が手掛けている岐阜市畜産センターの畑で、農作業の職場観察と、お手伝いとして実際の農作業の体験を行いました。生徒たちは体験を通して仕事の大変さや喜びを知り、自分自身の進路を考えるきっかけになったようです。

 

職場観察実施日:2013/5/13

計画・進捗

普段食べている野菜がどのように作られているか、農業のどこに苦労があり喜びがあるのかを生徒たちに学んでもらうために、農業の職場観察を計画しました。また、「食べる」ということがいかに人間にとって大切なことかも学んでもらうために、農業を通して健全な食育活動を広めることに尽力している山田克巳さんに依頼をしました。

事前打合せ ・ 事前学習

5月1日(水)13:00からの特別授業で、今回参加する生徒に対して、事前授業を行いました。どのような態度で体験をさせていただくのかを生徒同士が考え、①挨拶をしっかりする、②敬語を使う、③しっかりと人の話を聞く、④指示されたとおり素早く動く、というマナー・ルールを生徒たち自身が決めました。また、「どういうときに農業の喜びを感じますか?」「どのように作られた野菜を食べることが健康につながりますか?」などの質問項目を話し合って決めました。

当日の様子

山田さんから農作業の手順を説明していただきました。
山田さんから農作業の手順を説明していただきました。
まずは畑を耕す作業から開始です。
まずは畑を耕す作業から開始です。

5月13日10:00から、岐阜市畜産センターの畑で職場観察を実施しました。最初に、山田さんへ生徒から質問をさせていただきました。山田さんからは、手間隙かけて育てた野菜を収穫したときの喜び、その野菜をおいしいと言ってもらえたときの喜びなど、農業のやりがいについて、健康に育てた野菜を食べることが最も健康に良いことであり、薬品ばかりを使用して育てた野菜を食べると人間の健康にも影響があるので、特に若い人には健康な野菜を食べてほしいという「食育」についてのお話をしていただきました。実際の農作業では、無農薬で野菜を育てている畑に枝豆とにんじんの種まきを行いました。

 

初めて農作業を体験する生徒も多く、最初は戸惑っている場面も見られましたが、太陽の下で農作業を行うことで、「やってみるとすごく楽しかった」「今日植えた枝豆やにんじんを収穫したい」「普段体を動かさないので気持ちよかった」など、農業の楽しさや喜びを実感できたようです。また、この畑で採れたレタスを食べさせてもらい、生徒は「採れたてはすごく味がいい」「いつも食べているレタスよりおいしい」と驚いていました。最後に山田さんにお礼の挨拶をし、記念撮影をしました。

山田さんと一緒に種を植えています。
山田さんと一緒に種を植えています。
種を植えた後は、ハウスを作る準備です。
種を植えた後は、ハウスを作る準備です。

事後学習

5月20日10:30からの事後学習で、山田さんにお礼の手紙を書きました。手紙の中には、「今まであまり考えずに食べていたけれど、食べ物に何が入っているか意識していきたい」「健康な畑で採れた野菜をほんとうにおいしかった」「食にすごく興味が出てきたので、将来栄養士になるための勉強を始めたい」などと書かれており、この体験を通して多くのことを学んだようです。生徒たちは、今回種を植えた野菜を定期的に世話していくことを希望しているので、今後も計画・実施する予定です。

所感 ・ 振り返り

実際に農作業を体験し、大変さと楽しさを学びました。また、人間にとって「食べること」がいかに大切かも学ぶことができました。頭だけではなく、体を動かしおいしいものを食べるという体感によってより大きな気づきがあったようです。将来の興味分野に農業や栄養士を考える生徒もおり、進路を考える機会にもなりました。

畑でとれた野菜を使った豚汁を食べながら、山田さんの話を聞いています。
畑でとれた野菜を使った豚汁を食べながら、山田さんの話を聞いています。
農作業の後は、畑でとれた生野菜をいただきました。
農作業の後は、畑でとれた生野菜をいただきました。
最後は全員で記念撮影。
最後は全員で記念撮影。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 養父校(岐阜キャンパス) 1・2年次生

男子8名 女子1名