地元 水戸の名産品の工場見学から仕事への想いを学ぶ(茨城県・高校生)




授業で、地元である「茨城県」、そして、キャンパス所在地の「水戸市」についての学習を行いました。地形や特産物などの確認をしていく中で、自分たちの地元の特徴や良さを再発見することができました。そこで、いくつもある名産品の中から水戸の代表的な食品、「納豆」にスポットを当て、より詳細な学習を進めることにしました。

 

職場観察実施日:2013/5/22

計画・進捗

生徒たちに、自分たちが生活している地域への愛着を育むことを目的に、地域研究を実施しました。地域を知り、そして地域で働く方々を見ることで生徒たちの職業観に広がりを持たせることを期待しました。5月2日(木)に水戸の老舗である笹沼五郎商店に納豆工場見学を依頼し、5月8日に商店に関する事前学習を実施しました。

事前打合せ ・ 事前学習

取材班を組み、歴史を調べ、質問を考えます
取材班を組み、歴史を調べ、質問を考えます

「納豆」についてさらに理解を深めるため、5月17日(金)13:00から15:00にかけて調べ学習を行いました。笹沼五郎商店のHPを参考に、納豆ができるまでの工程や商品の種類、さらに納豆の歴史など、様々な視点から知識を得ることができました。

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また、調べ学習の中で疑問に思ったことや、実際に工場や老舗商店で働く社員の方々に質問してみたい内容をまとめるなど、取材シートを準備しました。


当日の様子

5月22日、事前学習で作成した取材メモを基に、積極的に質問をする生徒たち。最初は不安な表情だったが、取材が進むうちに言葉のキャッチボール、表情のコミュニケーションに自信がつき、笑顔が見られるようになりました。先方からの問いかけにも自分で言葉を選び、真剣なまなざしで答えます。工場の工程で「あの作業は何をやっているのか?」だけでなく「何のために必要なのか?」「それが無いとどうなるのか」等深く切り込みます。普段食べている「納豆」が作られる過程を実際に見たり、歴史を知ったりすることで、自身の生活とのつながりを実感。

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老舗のこだわりの部分も探求し、「タレは大豆に合うように納豆の種類によって味が違う」「使用する大豆を選ぶこと」「温度や湿度の管理」「手作業で藁に詰めている」「何か一つでも間違うと作ることができない」等、一つの商品を作るのに手間や時間がかかり、「こだわり」故の苦労があることを知りました。職場見学と取材を通し、従業員の皆さんが商品に誇りを持っていることを学んだようです。

この藁が、笹沼五郎商店の「わらっと納豆」になる?
この藁が、笹沼五郎商店の「わらっと納豆」になる?
ここで厳しい温度・湿度の管理が行われます
ここで厳しい温度・湿度の管理が行われます

囲み取材、白熱!
囲み取材、白熱!
どうもありがとうございました
どうもありがとうございました

事後学習

まず、5月29日(水)10:40から、お世話になった「笹沼五郎商店」宛てに礼状の作成を行いました。事前学習で調べたことと、実際に体験をして分かったことを踏まえ考察し、それぞれが地域の特産品に対する理解を深めることができました。生徒たちも「水戸の特産品なのに知らないことだらけでした。」等、改めて自分たちの地域の特産物を見直すきっかけになりました。

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次に、職場見学と取材を通して、分かったことを基に、グループでまとめ活動を開始しました。各グループごとに、取材したことや調べたことを新聞にまとめ、発表を行う予定です。その準備段階として、写真を含めた新聞のレイアウトと各記事の分担作業を行い、各担当の原稿作成に入ってるところです。

所感 ・ 振り返り

「自分たちが食べているものがどれだけ手間がかかり、作る人の想いが込められているのかわかった」という感想もあり、地域研究や名産品・特産品の歴史を知っただけでなく、食べ物への感謝・生かされていることへの感謝の気持ちも芽生えていた。納豆が苦手な生徒も、作り手の想いを知り、「食べやすい食べ方を聞いたのでチャレンジする」とのこと。

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「苦手だった子が食べられるようになるのが一番嬉しい」という言葉を先方からいただきました。地元の名産品を学び、自ら発信し地域をPRできるようになることが地域への恩返しです。今後も、生徒たちが地産地消や地元を活性化しようという意識が持てるよう指導していきたい。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(水戸キャンパス)

男子3名、女子7名