「ボランティア」の動機から社会貢献の意識を養う(栃木県・高校生)

やりがいをもってボランティア活動をする人からの話を聞くことにより、その想いや動機を知り、自らも身近な人や社会のためにできることを考え、ボランティア活動に対する新たな価値に気づいたり、社会貢献への意識や態度を養う機会を作りました。講座後には、実際にボランティア活動に参加した生徒もおり、実践を通して気づいたことも多かったようです。

しごと講話実施日:2012/11/9

計画・進捗

生徒たちに自主的な行動や、他者を意識した行動を促すため何かできないかと考え、宇都宮市内で市民活動を応援している「宇都宮市まちづくりセンターまちぴあ」へ相談をさせていただきました。「ボランティア活動」やお仕事についてお話をしていただけるとのこと、是非お願いをさせていただきました。生徒たちには事前学習として「ボランティア活動」に対する考えや意見交換、またDVD視聴により考えを深めさせる作業を行い、その後、講演をしていただく運びとなりました。当日は、センター長兼事務局長の安藤さんと事務局次長の小倉さんが来校してくださいます。

事前打合せ ・ 事前学習

ボランティアってどんなこと?みんなで協議中。
ボランティアってどんなこと?みんなで協議中。
DVDを観ながら「誰かのために働くこと」を考えました。
DVDを観ながら「誰かのために働くこと」を考えました。

生徒たちがボランティアについて考える時間を設けました。その中にはもちろん「自己満足のためにやっている」などという意見もありましたが、自らの体験や身の回りの人の具体的な姿を思い出し、「ボランティア」のイメージを話し合いました。その後、『家族ではないけれど』というDVDを視聴し、さらにボランティア活動や誰かのために働くことの意義を感じ取ることができたようです。いよいよ次回は講演会となるため、当日インタビューができるように、事前に質問事項を考えました。

当日の様子

お二人のお話に興味深々です。
お二人のお話に興味深々です。
いろいろなボランティアがあることに驚きました。
いろいろなボランティアがあることに驚きました。

11月9日、今回の講話には1年次生15名が参加しました。講演はお二人(安藤さんと小倉さん)の自己紹介からスタート。その後、ボランティアの概要と様々なボランティア活動があることを、まちぴあセンター長の安藤さんが紹介してくれました。「ボランティアは恋愛に似ている」というお話に生徒たちも興味深々です。「自分だけが満足するだけではうまくいかない。自発的と自分勝手は違うんですね。なのでボランティア活動の“心構え”は恋人とつきあう際のルールと同じなんです」との言葉にみんなも納得の様子でした。次に、小倉さんからご自身が行っているボランティア活動についてお話いただきました。ボランティア活動の時の小倉さんは、実は「ウシ」の着ぐるみの格好だそうです。バルーンのボランティアを多くされている小倉さんは子どもたちと触れ合うことが多く、その際にこの格好が生み出されたそうです。

 

また引きこもりの経験のある小倉さん、生徒たちはその言葉の一つひとつにしっかりと耳を傾けていました。「自分の居場所は自分で作れる」「ボランティア活動は他人のためであり、自分のため」。今までボランティア活動について考えてきた生徒たちの表情は真剣そのものでした。最後にお二人へのインタビューを実施。ボランティアの大変さや辛さなどはもちろん、良かったことうれしかったことも聞くことができました。

事後学習

地域の方たちと河川清掃。
地域の方たちと河川清掃。
赤い羽根の募金お願いします。
赤い羽根の募金お願いします。
代表生徒がお礼に伺いました。
代表生徒がお礼に伺いました。

11月16日: 講演での学びや感想をワークシートに各自がまとめていきます。ワークシート完成後は全体で発表し合い、自分たちがこれからどのように行動していくべきか、何が必要かを感じ取ることができたようです。

 

11月17日・12月2日: 講演後、ボランティアに参加したいという人を募って、地域の人たちと一緒に、河川の清掃や赤い羽根の共同募金のお手伝い、お子様サポートボランティアをしてきました。

 

12月11日: 代表者が前回の話し合いの内容をまとめ、実際にお仕事現場へ訪問しました。自分が感じたことやみんなの意見などを直接お話し、伝えることができました。またその際、いくつかのボランティアを紹介してもらいました。キャンパス内に掲示してみんなに活動を広めていこうと考えているようです。

所感 ・ 振り返り

社会に出て行く時には、様々な人と出会い、必ず他者と一緒に行動を共にする場面が出てきます。そのような時に、自ら行動することや他者を意識して行動することは必要不可欠です。今回のお話は自発性や他者意識を考えさせられる場となりました。また、そのお話がきっかけで実際にボランティア活動に参加してくれた生徒たちは、そのことを実体験として感じられたことだと思います。まず社会に出る第一歩としてこのテーマで考えることができたのは非常に良かったと思います。また今後も様々な仕事のお話を聞くことにより、生徒たちの考えの幅を広げていってあげたいと思います。

主催団体・参加者

私立 第一学院高等学校 高萩校(宇都宮キャンパス) 1年次生

男子6名、女子9名